もちろん、ポスターに使われている絵がいちばんの
目玉商品であり、主役なのですが、
それにしても、「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」
なんかちょっと、マニッシュでかっこいいぞ。
新国立美術館の「ルノワール 伝統と革新」展でみた、
ベルト・モリゾとウジェーヌ・マネ(マネの弟)の娘、
ジュリー・マネの愁いをふくんだ表情がすてきで、
けっこうすきだったのですが、
親子とは言え、まるっきりタイプが違うのは、
画家がちがうからなのでしょうか。
さて、今回は「音声ガイダンス」を借りてみました。
その時々で、借りてよかった~というときと、
これならない方がよかったよ、といううざったい解説の時がありまして。
たぶん、解説の質とかいう問題じゃなくて、「相性」だと思います。
おおむね、私は気に入った絵だけをよーくみて、
あとはさっさか足早に通り過ぎる観方をするタイプ。
ガイダンスがまどろっこしく感じるわけです(笑)。
でも、やっぱり、はっとする言葉にであう瞬間があるんですね。
マネの描いたベルト・モリゾの絵は5点展示されていたのですが、
この「横たわるベルト・モリゾの肖像」で音声ガイダンスいわく、
「マネはモリゾをかっこいいイメージでとらえていたんですね」。
そう、モリゾはかっこいい女って感じだ。
こちらは、「バラ色のくつ」。
ところで、納得のいかない絵が一枚あって、
どーみても口の周りにヒゲが描かれている…みたいに
見える、「ヴェールを被ったベルト・モリゾ」。
そんな絵こそ解説があらまほしいもんだが、
それはなかっただ…。
ただ、気になったのはこの美術館は渡り廊下みたいなところを
通って、あの薔薇園を眺めながらつぎの部屋へいくようになっているんだが、
そこで警備の方が美術館スタッフとなにかひそひそやって、
いたずらがどうのこうのと言っていた…気がします。
あのヒゲ、いたずら?でもそしたらすぐに撤去してしかるべき
クリーニングなりなんなりするだろうし、
第一、むき出しじゃなくてガラスのカバーが掛けられてあったはずで。
んー。
誰かあのヒゲの意味が分かる方、よかったら教えてください。
私がいちばんかっこよくてすきだと思ったのは、
小さな絵なんだけど、紅いバッグに挑戦的な目でこちらをみているベルト・モリゾを描いた、
「横たわるベルト・モリゾ」でした。
マネは黒を効果的に使った画家なんですが、ベルト・モリゾの黒のドレスというのは、
当時のパリではめずらしかったそうです。