まえがきに、
「この日記の特徴といえるのは
事件無し
波乱無し
貧乏
神経症
冷やしラーメン
そば
本屋
図書館
こんなやつだけにはなりたくない
という意味で
皆さまの心を癒す安らぎの書に
なるのではないでしょうか」
とあります。
とはいえ、
そこはマンガですから、
やはり読ませてしまうんですねー。事件ナシなのに。
なぜに冷蔵庫の自動製氷装置ひとつで勝ち犬。
と、思ったのですが、「失踪日記」が売れるまでの
日々はそうとうきつかったらしく、
奥様が生活保護を受けることを真剣に考えていたほど
だったそうです。でも、持ち家があるので、考え直した
そうなのですが…。
実際、事件は起こらないのですが、
読んだ本と、食べたもの
(レストランなどは一切出てこなくて、
甘いパンとコーヒー、おひるにそばとか、
夜に焼きそばで嬉しい、とかですが、
それが妙に美味しそうなんだよねー)
のこまごまとした記録がつづきます。
ほかのマンガ家の作品を読んで感動したり、
落ち込んだり、
もうひとりの自分と対話したり、
マンガが思うように書けなくて寝ちゃったり、
書きあがって、ほっとして散歩にでかけたり。
その淡々とした日々が吾妻さんの手にかかると、
なんともいえないユーモアと悲哀に彩られたものに
なっているので…。
「失踪日記」でも、カバーの裏に特別付録が
プリントされていてうれしかったのですが、
こちらの本では、うつうつな読書日記がまとめられていました。
気づいてうれしい付録でした♪