用事がみんな済んだので、書店でぶらぶらしてきました。
その間に、息子はちゃっかりスーパーでラムネつきおもちゃを物色していまして。
さわや書店のポイントカードがこないだから行方不明だったので、
きょうはついでに再発行してもらいました。だってポイント3倍だったんですもん。
よしながふみのこの本は、思い返してみると、もう3ヵ月以上前から、
さわや書店にいくたびに目に入ってはいたんだけど、
タイトルからして、これはきっとあれだ、あれに違いないよ、と勝手に思って、
敬遠していたんです。
が、あれじゃなかった。
なにかに似ているとしたら、吉田秋生の「櫻の園」かなあ。
ほんとうは日本人離れして愛らしかったのに、
お前は出っ歯だ、母親に言われ続けたために、50歳になっても
きれいですね、と褒められると、思春期の少女のように頑なに、
「私は美しくない」と返答してしまう女性。
じつはそれは娘が自分が可愛い女の子だと自慢げにふるまうのを
心配してのことだったのだが、
その母親は女学校時代に、美しさを鼻にかけた同級生のいやみな
言葉にむかついていた。ので、自分の子供にはあんな人にはなってほしくない、
という思いから、娘の容貌をけなしつづけたのだった。
美しい母は娘より若いもとホストと再婚し、ますますやりたい放題だが、
相変わらず美貌を褒められると心底厭そうな顔をするのだった。
三代の女性たちは、たがいをかばいあい、思いやってもいるのだが、
それでもぶつかったり、傷ついたりする。
三代の女性の話はこの連作の一部で、ほかにも学生時代の友達からの手紙で
励まされる女性や、心のうつくしい女性が最後に選んだ道など、
読んでいて、あーこういうのが読みたかったーと思わされた私です。
ちなみに、「大奥」はまだ読んでいません(笑)。
