2月11日。
この日が、佐藤さんとの対談の日でした。
東京駅八重洲口で待ち合わせ。ひさしぶりに逢った佐藤さんは、
思っていたより元気そうでした。
制作会社のバンに乗り込んで、ふたりでぼそぼそ話していたら、
佐藤さんはプロフィール撮影を終えていたというので、
えー、どこ行ったのどこ!何食べたのー、
ということになるじゃありませんか。
「桃太郎寿司です」
えええええ。いいなあ。
私なんか、プロフィール撮影のたびに、
記録更新したら無料なんだよね?ぜったい更新するから、
番組にお金を出させないから、やらせてよー、
と、懇願しているのに、毎回華麗にスルーなんだぜ?
と言って、
ところで、何皿たべたのー?と聞いたんですが、
はぐらかして、教えてくれない。
何回か目で、七十数皿、と聞いて、
あ、じゃ、桑野さんより下?と言ったら、
「そのまえに居酒屋であれこれ頼んで、飲んでましたから!」
と言うので、
むしろ、
なんだ!佐藤さんが凹んでいるから発破かけてください、とか
言われてたけど、全然、負けん気上等じゃん!と
うれしくなった私でした。
あとで番組のディレクターのひとりが、アンジェラ、負けず嫌いだね、
と笑っていたので、うん、もうべつに変に元気づけようとか考えなくても、
大丈夫だなーと思った私でした。
そのあとの対談は、たしか、ゾウの檻の前?で、
バナナをむしゃむしゃやっている私に、
佐藤さんが近付いてきて、あ、菅原さんじゃないですか、
こんなところでなにやってんですかー、という、
まあ、べたといえばべたなとっかかりから始まって、
あとの対談はほんとうにふたりだけの、静かな炎が燃えているような
やりとりで。
佐藤さんは、曽根さんみたいに、打てば響く、こう打てばああ返す、みたいな
タイプじゃなくて、自分の言葉ひとつひとつを確かめながら話します。
でも、その言葉のはしばしに、
私だって負けない、
という思いが滲んでいました。
これなら、大丈夫。
上から目線と言われても、佐藤さんに対しては、年下の
さとうさんや宮西さんでさえ、
アンジェラ大丈夫?と思わせるところがあるのでした。
この時は、佐藤さんはやる気だ、と、
むしろ、そのやる気ブラボーな私でした。