植木等がお寺がの息子だというのは、どこかで
読んだことがあったのですが。
もしかしたら、いかりや長介の『だめだ、こりゃ』かな?
小林信彦のこの本でも、植木等の「色悪」の魅力について、
繰り返し語られており、いかりやさんも、「色悪」と言っていたので、
ふだんの暮らしの中ではあまり聞くことのない、「色悪」は、
舞台役者や音楽をやる人たちのなかではよく遣われる、
尊称なのかしら。
で、植木さんのお父さんの逸話で、腹を抱えて笑ったのがこれ。
植木等にきいた話で忘れられないのは、
ステテコいっちょうの父君が少年だった彼を仏様の前につれてゆき、
物差しで仏様の頭を叩きながら、
「こら、ヒトシ、この音をきいてみろ。金ピカだけど、中は木だ。
金じゃないぞ。おまえ、寺を継ぐとしても、こんなものを拝んで
どうにかなると思ったら、大間違いだ。これだけは覚えておけ」
と諭した話だ。
いやー。
絵になる。
植木等の『夢を食いつづけた男』も、読まなくちゃ。