トルーマン・カポーティ
新潮社 2008年2月25日発行
先日読んだ角野栄子さんの『魔女のひきだし』、
「ティファニーで朝食を」のホリー・ゴライトリーが非常に魅力的に紹介されていて、
予約していた本です。
「クリスマスの思い出」も収録されていて、そちらから読むことになりそう。
昔、山岸凉子さんのマンガで読んで、好きな物語だったので…
クリスマスのために焼かれる31個のフルーツケーキ。貧しい叔母と甥が、郵便局から発送する、一年に一度の大イベント。
説明しよう!
フルーツケーキとは!
あらゆる果物やレーズンや胡桃を刻んで香り高い洋酒に漬け込んで、パウンドケーキの生地に混ぜて焼く、クリスマスらしいケーキのことなのだ。日もちがいいので、クリスマス休暇の間チビチビ食べてもうまいぞ!(荒岩風)
材料費を貯めるために懸命の耐乏生活を送り、人生で一瞬触れ合った人々に、プレゼントすることを生き甲斐にしている内気で人見知りな叔母…
今読みかけたら、原作では叔母ではなく、60歳の従姉妹であった。でも損なわれるものはなにもない。
名作と呼ばれるものを、なんの衒いもなく読める歳になってよかったわ。反語じゃないのよね(笑)。
村上春樹のあとがきを読んだら『冷血』も読みたくなった。ええ、読んでなかったんです。
若い頃、いろんな名作について、「まだ読んでなかったの?」と誰に嗤われると思って怯えていたんだろう。
読んだふりして、歳を喰ってしまったのね。お馬鹿さん(笑)。
素直に生きよう。誓う私でした。遅いかしら。