ええ。そうですよ。晴れて女王戦に優勝しちゃった3月弥生夢見月。
話はそれますが、今年亡くなった氷室冴子さんの名作
『アグネス白書』には、主人公桂木しのぶを慕うあまり、
やたら反抗的な態度に出る下級生がいまして。
その名も「鈴木夢見」。3月生まれなんだろうなー。
25年前に読んだ時は、けっこうセンセーショナルな名前だと
思ったけれども、今ではふつーかも。でもいい名前ですよね。
で、優勝したんだし、なにもかも薔薇色の日々!
が、待っていたと思うでしょうね。たぶん。
ところが、私にとって、3月は必ずしもいい月じゃなかった。
むしろ、灰色の月だった気がします。
なぜって。
女王戦に優勝したら、そのあと、何をしたらいいのか。
次の女王戦まで一年あり、男女混合戦までだって半年あるわけで。
勝ちたいとは思っていたけれども、
こうもあっさり勝ってしまうと、虚しさが募るもので。
ハワイから帰った私は、ぼんやりした不安に
包まれてしまったのでした。
まさか、芥川龍之介じゃあるまいし、
空に歯車など見えませんでしたが。
そのせいか、この月、えんえんと風邪をひいていて、
体重が50kgを切ったのでした。50kgを切ったから風邪をひいたのか、
風邪をひいたから、痩せたのか…
地味に精神的な危機を迎えていた私なのでした。