娘達はおもちゃや文房具などは所定の位置に片づけるが、肌身離さず持っていたい大事な物だけ、ベットの頭上の棚に置いている。
長女は賑やかな飾りのついた鏡と、お友達からの手紙など、次女は長女からもらった手作りの製作品などを飾っている。
今日寝室を片づけていて今までにない物が次女の大事コーナーにあった。
「これ何?」
「本物のお店のカードなんだよ」
なるほど、『本物』というところに力を入れているのを見ると、プチリアリティーを愛する年頃なのだろう。
「本当だ、本物のカードだね。大事なの?」
「うん」
「それパパからもらったの?」
「違う、お姉ちゃんがパパの部屋のごみ箱から拾ったんだって。警察ごっことかに使えるから持ってきたんだって」
ごみ箱から拾ったというくだりは聞かなかったことにして、子供たちの遊んでいる様子を思い描いた。
「どうやって警察ごっこにカードを使うの?」
「え?お手伝いとかすればポイントがもらえるんだよ」
「ふうん、お手伝いとかすると警察からポイントが貰えるって遊びなんだ・・・」
努めて笑わないようにした。馬鹿にされていると感じたらプライドが高い次女はやっかいである。
もう一つ・・・そのカードが期限切れのチェーン居酒屋のポイントカードであることも、次女のプライド確保のため、黙っておくことにする。