この9人の女性達をご存じでしょうか?

高石ミキさん(24)
可香谷シゲさん(23)
吉田八重子さん(21)
志賀晴代さん(22)
渡辺照さん(17)
高城淑子さん(19)
松橋みどりさん(17)
伊藤千枝さん(22)
沢田キミさん(18)

お名前からして、それなりの時代の方々ということが判ります。
それなのに、なぜか皆お若いご年齢。

・・・この時期ですから、だいたい察しがついてきましたでしょうか?


そう、第二次世界大戦の犠牲者の方々です。
正確に言えば、終戦したにもかかわらず、犠牲となってしまった方々です。

日付的に、ご存じの方もいるかもしれません。
昭和20年(1945)8月20日、終戦5日後に、樺太真岡郵便局で電話交換業務を終えた後、自ら若い命を絶った9人の女性達です。

9人の女性の霊を慰めるために建てられた石碑です。

交換手姿の乙女の像を刻んだレリーフをはめ込み、
亡くなった9人の女性の名前、
そして彼女たちの最後の別れの言葉となった『皆さん、これが最後です。さようなら、さようなら』
の文字が刻まれています。

戦いは終わりました。
それから5日、昭和20年8月20日ソ連軍が樺太真岡上陸を開始しようとしました。その時突如、日本軍との間に戦いが始まったのです。
戦火と化した真岡の町、その中で交換台に向かった九人の乙女等は、死を以って己の職場を守りました。
窓越しに見る砲弾のさく裂、刻々迫る身の危険、
これまでと死の交換台に向かい
『みなさん、これが最後です。さようなら、さようなら……』
の言葉を残して静かに青酸カリをのみ、夢多き若き尊き花の命を絶ち職に殉じたのです・・・・・。

戦争は再びくりかえすまじ。平和の祈りをこめて尊き九人の霊を慰むために建てられた碑ですが、「祈り」では平和は訪れないことも語ってるかのような、とてもとても悲しい石碑です。

義務教育に投資の授業を入れるのも必要でしょうが、
もっと大切な教育もあるでしょう!?

「昔戦争がありました」ということは皆習ったと思いますが、
「じゃあ世界を平和にするために、自分に何ができるとおもいますか?」と、教師から問われた人は少ないと思います。

若い人がよく言う「後世に伝えていかなければいけないと思います」だけでは、もはや戦争は防げないことを、今、世界中で証明されてしまっています。