こんなに俊敏な子が何故、宇都宮市で保護されたのか、捕獲されてしまったのか、そのことをゴン兄、ずっと考えていました。
菜々ちゃんの顔立ちがロックンにそっくりなことから、また菜々ちゃんのおっぱいが大きいことから、ロックんは菜々ちゃんの息子に間違いないでしょう。そのロックんは1月5日に収容されていた保健所で死んでしまいました。かなり衰弱していたものと思われます。体力のなかったロックんがまず捕獲され、それを見た菜々ちゃんは逃げるのをあきらめたのだと思います。捕らえられた息子を案じロックんに近寄ってゆき、そこで菜々ちゃんも捕獲されたのではないか。これはあくまでもゴン兄の推測ですが。しかし性別が違っていたため保健所では別々に収容されました。菜々ちゃんは息子が死んだことを知りません。
そう思うとき、引き取ってあげてよかった、命がつながってよかった、お母ちゃんだけでも生きられてよかった、とあらためて思います。
父が菜々ちゃんの命を救ったのはゴンだと言います。
ゴン兄もそう思います。
ゴンが10月10日、命を全うしていなかったら、ゴン兄はあのサイトを見にいっていなかった。
四十九日の翌週の元旦に、ゴンが、
おいらはもういいよ、しあわせだったからさ、親子がにーちゃんを待ってる、2匹ともかなり衰弱している、急いで引き取ってあげて、と、今になってみれば、ゴンがそう言ってくれていたのかなとそんな気がしています。
気のいい奴だからな、ゴンは。
ゴン、ありがとな。
菜々ちゃんを助けてくれて。
これからも菜々ちゃんのこと守ってやってな。
よろしくな。