非現実的主義【第2話『神隠し』】 | Numberless

非現実的主義【第2話『神隠し』】

振り返った先にいた少女



名前は高城亜樹


15歳


10月3日生まれの天秤座でB型



口を開けば意味不明な発言をし、

度々見かけられる天を仰ぐような不思議な行動


全てにおいて、理解不能



飽くまで、

入学時に流れた噂話でしかないんだけどね



そんな彼女について知ってる事がもう一つ



”ひじき”というあだ名が付いていると言う事


非現実的な事を口走るから、”非現実的”を略して”ひじき”




ってのは後付で、色黒でひょろいからってのがホントの命名理由らしい




誰が付けたかは知らないが、

なんてネーミングセンスなのだろう・・・




『なにしてるの?』



彼女の質問で私は現実に引き戻された



私としたことが・・・


皆様への説明に時間をかけすぎて、

彼女を放ったらかしにしてしまったようだ



しかし、

質問にどう答えるべきか・・・



答えるも地獄、

答えぬも地獄な気がしてならない



「え~っと、、」



答えに迷う私をよそに、

彼女は顔を輝かせて言った


『分かった!靴が無くなったんでしょ?』



その言葉に戸惑いを隠せなかった



なぜ分かったのだろう?


まさか、彼女が隠したとは考え難い



『亜樹ねぇ、それ知ってるよ』


「えっ、知ってるの!?」



やはり、

やはりこいつが隠したのか


ヘラヘラした笑顔の裏は、

とんでもない悪女だったなんt・・・



『それね、”神隠し”っていうんだよ?』



はい?


神隠しってあの、

人間がある日忽然と消えうせる現象の事?(by信頼のWikipedia←)



彼女の答えは、

私の予想のはるか右斜め上空を飛んでいった



なるほど、

これが彼女が”ひじき”と言われる所以か・・・




いや、ダメだ

冷静になれ里英


これは彼女なりのボケなんだよ


「人間じゃなくて靴だしww」とかツッコミ待ちなんじゃね?



そうだ、そうに決まってる・・・


勇気出して、つっこむんだ里英!





「いや、人間じゃなくて靴だしww」




『うん・・・、だから?』









違ったーーーーーーーー!!



まさかの素で言ってるパターンだったよ



なんだよこの状況


正論言った私が恥ずかしむなんて・・・





いや待て、おかしいだろ

普通に考えてこの子じゃね?


えっ、なんで私いじめられてんの?



この子じゃなくて私がいじめられてるなんて・・・



神様!


こんな理不尽な事あっていいんですか!?





そんな悲痛な私の叫びは、

誰に届く訳もなく消えていった