N君、成人おめでとう。
二十歳のお誕生日おめでとう。
我が家最後の(子)が(人と成る日)を迎えました。
N君が小さい頃、(この子が成人を迎える日、私はどんな気持ちになるんだろう・・・)と思いました。(きっと嬉しくて切ないんだろうな・・・)と思いました。
そしてとうとう その日を迎え、母さんは(あなたがどれだけ近くにいてくれたか)(どれだけ長く手を繋いでくれたか)を思っています。(嬉しい、切ない)を包みこみ(ありがとう、本当にありがとう)と思っています。
そうです。
N君、「ありがとう」なのです。
私のところに生まれてきてくれて、
私達の息子になってくれて、
私達を親にしてくれて
ありがとう。
生まれて間もなくの大病から母子一体の闘病とも言える日々、その分 誰よりも近くにいてくれて、
綱渡りのような緊張が時に私を激しく揺さ振りあなたのささいな失態に爆発した、そんな私を身体をすくめながら無言で受け止めてくれて、
受験真っ只中 風邪薬の副作用で命の危険を暗示した救急車の中「僕は大丈夫。それより母さんの方が心配だよ。」と私の髪を撫でてくれてありがとう。
旅行好きの私達に似て、いつもスクラップブック片手に旅を記録たそれを書棚いっぱいに残してくれて、
マジッククラブで学童・幼稚園・お祭りとボランティアする傍らWithルームの発表会にも毎回みんなで参加してくれて、
Aさんのインターフェロン治療の為に推薦入学に変えて進学した大学で夢を見つけ、叶え、また挑戦していく姿を見せてくれてありがとう。
そして、
我が家の決めごと、
毎朝の「行ってらっしゃい」「行ってきます」の握手を笑顔でかえしてくれてありがとう。
N君、今 母さんは数え切れないくらいの「ありがとう」で息が苦しいくらいです。
そんなN君に
今一度、若かった父母がNという名前に込めた想いを(人となる)あなたに伝えます。
~ どんな時代のどんな風の中に暮らしても、「なんとか成るさ!」と、口笛を吹きながら越えて行けるしなやかさと、
ささやかなものでいい、「僕はこれを成すんだ」と目指すところに歩んで行ける強い心を持つ人に育って欲しい ~
N君、成人おめでとう。
二十歳のお誕生日おめでとう。
あの日、親子別離の十三参りで一人渡月橋を渡るあなたの背中を見送ったように、今日 あなたの背中を見送ります。そして、今度はあなたをそこに置いて帰ります。
N君、
「楽天致命」天に授かった分を楽しみ、使命に従って存分に生きて行きなさい。
胸を張って。
笑顔を友に。
母さんは あなたがどこに暮らそうとも、
私を母と呼んでくれる人がこの地球のどこかにいる、それだけで幸せです。
「 N君、
ありがとう 」
~祝花・飛翔~
母より