GW初日の昨日、
我が家は二組に分かれて過ごした。
Aさん&F組は 那珂川でカヌー&キャンプ。
主催はAさんと大学の後輩さん達で、その後輩さん達というのが今はFの上司だったり、家庭教師君だったりというご縁の固まり。
皆さん 会社で折れそうなFの良い気分転換になれば、を集まる理由(←Fは理由係)に旧交まで温める一石二鳥のキャンプとなった。
Fの会社のお友達も早朝出発に備えて金曜日から我が家泊。
一方、
N&私組はNの授業終了後、渋谷で待ち合わせて映画。念願の『アーティスト』を観てきた。
私にしても初めてのサイレントムービーで、人の表情がこんなにも言葉を越えるものか、と感激する。主役の男性が誰かに似てる、誰かに似てる、と思ったら、なんと あの『風と共に去りぬ』のクラーク・ゲーブルだった。
そんな名画もNは日頃の寝不足で話も佳境辺りから沈没・・・
3時前からの上映だったので、映画館を出た時は 汗ばんだ街にも夕風が吹き、私はバッグにしまったカーディガンを羽織った。
まだ目を赤くしたNが「夕飯まで散歩しようか」と言うので 表参道まで歩くことにした。
こんな時間にこんな場所にいることがライフパーツに無い私はそれだけでウキウキ!!何年東京人やってもMsお上り。
お上りどころか、欅通りの「JAPANESE SHOP」とやらで(妙なお店だな~)と甲冑なんぞを眺めていたら、そこは外国人旅行者向けの「お土産屋」だった。
欅通り添いで丁度いいレストランが見つからなかったので青山通りに入る。
入った途端に急に道幅が広くなり、遠くのビルに指輪のように光る夕日を見つけた。あまりの美しさに思わず「わ~、綺麗~!」と立ち止まって眺め入った。
夕飯のレストランは その近くの台湾料理店に決めた。厨房にはあちらの・・とおぼしき料理人が蒸し器の湯気越しに見えた。
汁物、炒飯、飲茶、オリジナルレモン餃子とやらを注文しどれも舌鼓を打つ。
疲れが溶けていく心地良さがそうさせたのか、Nはいつも以上に多弁で 家族の予定表に書かれたNの一週間の行間が埋まった。
珍しくNが甘い物が食べたい、と言ってお豆腐にシロップをかけたフルーツポンチ風の物を注文したが、ドライアイスのパフォーマンス以外は完全にただのお豆腐で(やられた~!!)と苦笑していた。
食事をしながらゆっくりお喋りを楽しんでいる間に夕風は夜風に変わっていた。
春物のアンサンブルでは少し肌寒いくらいの四月の夜が青山通りを包んでいた。
最寄りの駅が信濃町ということで、GW仕様の空蝉みたいなビル街を多弁なままのNと一緒に歩く。
神宮球場にさしかかったとき、向かい側の舗道が白く光って見えた。
八重桜だった。見ると夜空を覆うほどの八重桜の木が満開のテープを切って くす玉が割れたようにピンクの花を散らしていた。
私は二度目の「わ~、綺麗~!」をNに残して静かな車道を横切ってくす玉の下に走った。
そして、色紙のように散った花びらに混じって まだちゃんと咲いている八重桜を拾い集めてNの方を見ると
NはNで使い慣れないiPhoneを高く上げて写真に納めていた。私がいたずらに枝をゆすったら Nの上で また くす玉が割れた。
誰かのコンサートなのか大歓声が響く神宮球場と今日観たサイレントムービーのような桜遊びが額縁の絵のように愛しく思えた。
信濃町から総武線で新宿に出ると、今度はNがお気に入りのタリーズに連れていってくれた。
(スバルビル)という名前からしてレトロなビルの1階で、こんなところに!?と思わせるちょっと殺風景な所にあった。
が、店内はいかにもここが隠れ家、と夜も更けてきたにも関わらず憩う人でいっぱいだった。
Nはこんな所で友達を待ち、本を読み、自分時間を楽しんでいるのか・・・と
かえって知らずにいてあげた方が良かったかな、と思ったりした。
帰宅したらもう10時に近かった。お風呂を沸かして入っていたら余韻を楽しめないな、それも残念だな、と思ったので翌朝シャワーを浴びることにして入浴は断念。
熱い焙じ茶を入れて今日最後のお茶を楽しむ。
午後2時過ぎからの8時間のホリデータイムをまたサイレントムービーみたいに巻き戻し、そしてまた心地よい疲労に包まれながらN&私組の一日が終わった。
あちらの組は夜空に焚き火を写しながらほろ酔いのようだった・・・。


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