『東北旅行1 中尊寺・毛越寺・銀山温泉』 | From With

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子供達に、幸せの見つけ方、教えてあげたい・・大丈夫。隣りにいるから。あなたの周りは、ほら、幸せがいっぱい!!(自宅を色んなお子さんに開放して14年。問題のある子 無い子皆一緒に 同じ時代の同じ時間を生きていきたいな~!一歩一歩、 丁寧に・・)

何年ぶりだろう、
家族四人でロングツアーに出た。


子供達が小学校の頃までは夏休みはもちろん、春休みも冬休みも1週間、2週間と休みを取って車で日本中を周った。


F、Nが折々に残したスクラップブックが我が家の子育ての全て、と今でも思える。


そんな我が家が受験、Fの就活を越えて小休を得、再びロングツアー「10泊11日の東北旅行」に出た。


気付くと出発のハンドルはNが握り、Fは金曜日の業務のあと新幹線で山形に駆けつけ・・・と


新しい我が家の始まりが、この東北ロングツアーからとなった。


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『平泉・中尊寺』


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前九年・後三年合戦を経て、11世紀末、平泉へ移り住んだ藤原清衡が敵味方の区別なく全ての霊を慰め、仏国土を実現するために建立した理想郷。


世界遺産に登録されるまでの街の努力を駅前通り、参道、資料館にしのびながら


ぐらぐら揺れる踏み石に気をとられながら参拝した頃を懐かしく想いだした。


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私「N君、覚えてる?」
N「全く」


そりゃそっか、おねむのNを抱いて登ったっけ・・・と、前を行くパパの手にぶら下がる坊やを見て苦笑した。


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そのNが資料館で「奥州藤原四代はね、(肝冷やす)って覚えるんだよ。清(キ)衡→基(モ)衡→秀(ヒ)衡→泰(ヤス)衡でしょ!」と教えてくれた。


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『毛越寺』

突然の雷雨に小走りに戻る人達と行き交いながら山門を潜る。


吉永小百合さんのCMからずっと訪ねてみたかった いわば憧れの寺社。


(本当に奥州藤原の夢の浮島はあるのだろうか・・)


(期待)は 遠ざかる雷鳴が いっせいに降ろした 輝く雨垂れの幕によって応えられた。


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美しかった。


かつて こんな優美な懐に抱いてくれる庭があったろうか・・・


征伐の命が下った義経を源平合戦出陣の際と変わらぬ忠臣で受け入れた秀衡の剛毅な両腕、


海を表す水と汀に緩やかに弧を描く洲浜が作る大泉ケ池、それが歌う平安の誇り、


その両方が藤原家滅亡に追い込んだ頼朝をして 寺社の保護にはしらせたわけを教えてくれた。


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(奥州藤原の夢の浮島)は秀衡の深い眠りの畔に今もその声を聴くように浮かんでいた。


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『銀山温泉』

Aさんが川面に映るガス灯を是非とも見たいと わざわざ日暮れに合わせて出向く。


お伽噺の挿し絵の様なガス灯と 時代のポケットにはまりこんだ様な燈火を並べる宿、


夜が明けたら 何もかも消えていました・・・狐につままれたお話の そんな下りがふと浮かんだ。




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北上山地を潜り抜け、
庄内平野に虹を見た・・・


山形駅で東京から駆け付けたFをピックアップしたときには Fの回りに都会の匂いがする気がした。


早くも ちょびっと旅人ナイズされた私達だった。


Photo by N