『続・金婚式金沢旅行~父のロマン~』 | From With

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子供達に、幸せの見つけ方、教えてあげたい・・大丈夫。隣りにいるから。あなたの周りは、ほら、幸せがいっぱい!!(自宅を色んなお子さんに開放して14年。問題のある子 無い子皆一緒に 同じ時代の同じ時間を生きていきたいな~!一歩一歩、 丁寧に・・)

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「ただいま~。」

そして、
おはようございます。

また新しい一週間の始まりですね。

私は 楽しかった金沢旅行の思い出を まだ 温かく胸に抱いて、

ちょっと切ない朝の目覚めでした。

またしばらく、あの夫婦漫才は聞けないんですよね・・・・・

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昨日は
金沢城・兼六園・骨董街
を周りました。

骨董街で私達夫婦が散財した話は
また、その荷物が届いたらご紹介させて戴きますね

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金沢城は父のたっての希望で訪ねました。

父は、若い頃から『古城研究会』に入っていて、
日本中の古城を巡ってきましたが、

引退してから もう20年近くたちました。 

私など、幼い頃、週末と言えば、ニコニコ楽しそうなおじ様方に囲まれて、

何だかよく分からない古地図や歴史の話を聞きながら過ごしたものです。

そして、
中学を卒業する頃、それが父の夢の実現だった事を知った時、

ただ優しい人、と思っていた父の、

熱い心と、

そして何より、

壮大なロマンを成し遂げた人の
静かな強さを知りました。

染色家である父は、消えてゆく日本の名城を残すべく 

古城研究の教授・日本画家の先生方に協力し、

百枚の型染め作品に仕上げたのですが、

10年がかりの その作業は、歴史研究会で認められ

以来、父の作品は 九州のあるお城二の丸に、美術展示されています。

(ただ、父の希望で、解説板にはその名前は書かれていません。

(一職人でいたい)それだけでした。)

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そんな父が、

石川門が見えてくると、私達を背に ぐいぐいと坂道を上り始めました。

そして、
追い付いた私が見た父は、

若い頃と同じポーズで三の丸広場を眺めていたのです

父のその背中は、

あの頃のロマンを今なお熱くたたえながら、

大きくなるまで
何度も背負ってもらった

私の好きな場所、
そのままでした。

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膝を痛めている母を広場に残して、父と息子と私で三の丸城内見学に行った時・・・


「N君(息子)、あそこに見えてるの、お婆ちゃまやな~。

ハンカチ持って、
ここから手ぇ振ったら見えるかな~。」

(無理、無理!やめて~!と言おうとしたら)


「お~い! お~い!

  母さ~ん!
  Fちゃ~ん!(娘)
  Aく~を!(主人)

お~い! ここやよ~!」

息子
「お爺ちゃま、お爺ちゃま、声、届かないから。

無理だから・・・・・。

ん~、じゃあ、待ってて。

今、僕が携帯でFちゃんに知らせるから

あっ、もしもし、Fちゃん、

ちょっと 三の丸城内の右から二番目の格子窓見てくれる?

ハンカチ見えるでしょ?

お爺ちゃま、手を振ってるから 合図してあげて!」

・・・父の声は三の丸城内に響き渡り、

そして、
広場を挟んだ桜木の下には、大きく手を振る母の姿がありました。

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朝の加賀蓮根のお煮物があんまり美味しかったので

母と二人、
また近江市場に寄ってお土産に買いました。

両側に並ぶ“たらば蟹”を横目に 急いで駐車場に戻る時・・・・・


「あ~、高こうて 手ぇ出ぇへんな~。

せやけど、こうやって
“するっ”と食べたら
美味しいやろな~。」

と、突然、母が、急ぎ足のまま
、片手に蟹の身を持ち上げて食べる真似!!

その格好が いかにも美味しそうなので、吹き出してしまった私は、

心残りの無いように、と、超特急で市場に戻り、

直ぐに食べられるように足だけ茹でたパックを買いました。

後でみんなで食べたのですが、

その時も やっぱり母は、
「お父さん、美味しいな~。昨日解禁やそうで、
ほんまに 私ら 幸せもんやな~。」

と言いながら、
片手に蟹を持ち上げて、
“するっ”と口に運び、
誰よりも ご満悦な顔をしていました。

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いよいよ
旅の終わりの金沢駅で、

わんさとお土産を買った
母の荷物を整理。


「あ~、昨日の今頃やったらな~。

あ~、また 長いこと 会われへんな~。」


「何を言うてますんやな


また会うために、
ちょっと帰りますんやな」

荷物をまとめて、
娘と息子と握手をしながら


「まぁ、N君の手は、
しっかりと 男らしい手ぇやな~。

まぁ、Fちゃんの手は、
柔らかい女の子らしい手ぇやな~。」


「N君・・・
Fちゃん・・・

・・・・・・

・・・・・・

嬉しかった。

・・・お爺ちゃま、ほんまに、・・・

ありが・とう・・・・」

金沢城を後にした辺りから、ずっとこらえていた涙が

二人の手を握った途端に溢れ出て、
父は 何も話せなくなりました。

私も、とても握手など出来なくなって、

父の目を見て うなづくだけでした。

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5時15分。
私達が上信越道から夕焼けを眺めていた時、

「二日間、本当にありがとう。

あなた達のおかげで、
幸せな金婚式になりました

メール、上手に打てないから、また手紙を書きます。

お父さん、まだ 嬉しくて、寂しくて めそめそしてます。

では、くれぐれも
くれぐれも 気を付けて帰って下さいね。

Aさんにも
心から感謝しています、と伝えて下さいね。」

と母からメールが入りました。

その文字も 変換ミスだらけでした。

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「また会うために帰りますんやな。」

母の言葉を胸に、

私も また今日から
With先生に戻って、

心を込めて、
自分の役割りを果たしていこうと思います。

父のロマンと
母の内助を

この両手に温めながら・・・・・

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皆さんも、
一週間の 良いスタートになりますように!

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追伸 『album』

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『加賀手鞠』

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『九谷焼』

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『兼六園の雪吊り』