前略
うっとうしい梅雨のさなか、昨日は 何て 温かな贈り物を頂戴したことでしょう。
Fさん、素晴らしい刺繍のバッグを 有り難うございました!
幼い頃から 母の好みで、
洋服や小物には刺繍をあしらった物が多く、
特に 晴れの日のワンピースには、いつも 愛らしい花籠や小人が並んでいました。
小学校の卒業式
胸元いっぱいに スミレの花咲くワンピースに 袖を通した時の
華やいだ
誇らしい気持ちは
今でも はっきり覚えています。
袖口にも
小さなリボンが
私のイニシャルと一緒に刺してあり、
卒業式の途中で
嬉しさのあまり、
何度 それを眺めては
撫でたことか・・
そんな私ですから、
昨日 リボンをほどいて
箱を開けた時
どんなに 懐かしく
どんなに 幸せでしたでしょう・・・
今は お金で 何でも手に入る時代です。
情報と同じスピードで、
身の回りの品々も流れて行きます。
代々受け継いだり、
丁寧にお手入れをしたり、修理をしたり、
『守る』 という意識が
時代と共に 薄れてしまいました。
女性の社会進出も 大きく手伝い、
大人も子供も
外ばかりに目がいき、
『家』は 空っぽになる一方です。
そんな時代ですからこそ、
また、
女性ですからこそ、
成すべき事を成し、
伝えるべきものを伝えていく (落ち着き) を
身につけていきたいもの・・・・・
今日は 本当に そう思いました。
頂戴しました 『手仕事』は、
私はもちろん、
二十歳を迎えました娘にも
優しく警鐘を
鳴らしてくれました。
Fさん、
一針 一針 刺して下さったお時間を
有り難うございました。
また、それを 丁寧に 白い紙で包み、
リボンをかけて下さった お気持ちを
有り難うございました。
私は、
八月
母が迎えてくれる新幹線のホームに
このバッグを持って
降り立とう・・・
きっと 母は
[まぁ、綺麗な色やね~!
大事に持たせてもろて
Fちゃん(娘)に おいといたりや~。]
と 言って
ニコニコ
目を細めると思います。
Fさん、
本当に ありがとうございました。
かしこ
ひぐらし の声を 聞きながら
Withより
