地震も津波も天災ではある。

 けれども、本来なら救われた命もある。

 特に津波に関しては、避難する側に正しい知識があれば助かった命というのは間違いなくある。

 津波で行方の分からなくなった方たちの遺体が発見されると、遺族の方たちには「良かったね」という言葉が送られる。

 生きていて欲しいという一縷の望みを持ちつつも、遺体とし発見されるだけでも幸運ということなのだ。

 未だに約2500人もの人たちが行方不明のままである。

「天災は忘れた頃にやってくる」

 これを死語にする努力を、自分たちはしなければならないのだろう。