2017年12月31日、アイスリボン後楽園大会において、つくしは再デビューという形でリングに戻ってきた。
真っ白なコスチュームに身を包み、もう一度つくしの色を染め上げていくという感じの意気込みのようなものがあったのだろう。
それよりも何よりも、リングに戻れると決まった時の想い。
これを決して忘れずにいて欲しいと思ったものだ。
そして、この日の再デビュー戦は、つくしが、この舞台を奪うことなく、用意する為に尽力した人たちと、つくしの帰ってくるのをただただ信じて待つしかなかったファンの人たちと、二度とあんな過ちは繰り返さないという契りを交わす舞台でもあったと思う。
もちろん、つくしがアイスリボンに留まる事、もっと言えばプロレス界に留まる事を良しとしない人もいただろう。
それはアイスリボン内にもいたかも知れない。
人はそれぞれに物差しを持つ。
つくしのしたことを、絶対に許せないと思う人がいたとして、それ自体を責めることは出来ない。
それらを全て受け入れて、つくしが日頃の生活態度で、そしてプロレスで認めてもらうしかない。
責任をとる。
本来それは、至極、地味で真っ当なもの。
一瞬で精算できる代物ではない。
再デビューこそしたものの、つくしの前には茨の道が待っていたと言っていい。
再デビュー戦の内容は上々であったが、本来のつくしを取り戻すには、相当な時間を要すだろうと、自分なりに覚悟した日でもあった。
そんな大晦日、試合前の売店につくしの姿も物販も無かったように記憶している。
この日、第一試合に登場するつくしの売店は、再デビューという形を取ったからには休憩時間からだろうとは思っていたが、その通りだったわけだ。
辛抱溜まらず、休憩前の松本都の試合は捨てて、そそくさと売店でつくしを待ち、一番最初にポートレートを購入した。
話は飛ぶが、白コスを卒業し新コスのポートレートが発売された時も、この時はたまたまではあったけど、最初に売店に顔を出していた。
「新コスのポートレートがある」とつくし自身が驚いていたように、この日から発売とは知らなかったらしく、これまた一番最初に入手した。
まぁ、ナンバリングされているわけではないし、だから何なんだと言われれば、返答に困ってしまうけど、何だか嬉しいもんである。
その昔、何処かの誰かが「二番じゃ駄目なんですか?」なんて発言をして話題になったことがあったけど、やっぱり一番と二番じゃ大きな差があると実感したなという、本当に極々私的な思い出です(笑)。