当初、描いていた漫画はファンタジー物でした。

 

その頃は、まだ中学生だったのでお金がありませんでした。

 

ある時、

ペン先やスクリーントーンなどの消耗品が買えなくなり、妹に1,000円札を借りたかったのですが、妹は5,000円札しか持っていないとのことだったので、『必ず1,000円だけ使ってお釣りを返す』という約束をして、お店に向かいました。

 

しかし、文房具屋に行くと、私は夢に溢れた画材に圧倒されてしまいました。

 

1,000円制限のことはすぐに忘れ、5,000円は全て私の夢のために消えてしまったのです。

 

帰宅し、笑いながらなんとか私の夢を語り、取り繕ったのですが、妹は半狂乱で号泣してしまい、親からかなり叱られたことを、今でも思い出します…。

 

※これを教訓に私は、

『お金は貸したら絶対戻ってこない』という気持ちで貸していますw。

その当時、私の全ての逃げ道は絵でした。

 

家庭や家族・学校・社会・将来・そして自分、全ての環境において、自分の存在の不安定感を感じていました。

 

要は、どこにいっても自分の居場所がない感じです。

※ハッピーちゃん的には『操縦席(ガンダムやエヴァ)に自分が乗っていなくて、他人や社会に乗っ取られてるってやつですw』

 

そんなつまらない世界の中で、

真っ白い世界の中に自分の好きなように、線を引き、色を重ねて、世界を創造できる『絵』というものの魅力に惹かれていきました。

私は幼少の頃から、どうしても『本家に居場所がない長男』だと感じており、17歳のときにバイト雑誌で自ら仕事を見つけて、実家を出て一人暮らしを始めました。

※田舎の家でしたので反発も多々あり勘当そのものでした。

 

そして、私が生きるために選んだ仕事は水商売でした。

 

別に浮ついた気持ちではなく、当時の私はまともに会社に入ってやっていける自信が無く、好きだった絵(漫画)で生きていたいと思っていたため、極力効率よく稼げて、仕事以外に自由な時間を確保し、好きなように絵を描き、いずれは漫画家として生きていきたいと考えていたのです。

 

今思うと、私が自分に対して自信がなくなってしまった原因は、小学校の頃に受けた、いじめが原因だったように思います。

 

また、小学校3年生の頃にあった離婚による母の喪失も大きかったのかもしれません。