ありがとうは、願いのあとに言うものじゃなくて、

願いよりも前に、言ってもいい言葉だと思う。


まだ何も起きていないのに「ありがとう」と口にした瞬間、

未来がふっと、あたたかくなる。


私はよく、まだ出会っていない誰かに感謝したり、

まだ育っていない空間に「ありがとう」を贈っている。


「時間は未来から流れてくる」と言った人がいた。

すでに存在する無数の未来の中から、

私たちは“波動の状態”で、無意識にひとつを選び取っているだけ。


もし、それを“意識的に”選び取るとしたら?


感謝すべき未来が、すでに“ある”と信じているからこそ、

私は先に「ありがとう」を伝えるんだ。


“ありがとう”という言葉は、「有り難し」から来ていると、聞いたことがあるよね。


“有り難し”の反対は、“当たり前”。


人は、当たり前の中で感謝を忘れてしまいがち。

でも、当たり前に感謝できたとき、

それはもう、**“幸せそのもの”**なんじゃないかな。


ありがとうを、先に言っておく。


それは、未来を信じる行為であり、

自分の選んだ道を、まるごと愛していく意思でもある。


まだ何もない今に「ありがとう」と言えるとき、

私はもう、すでに“ある”世界に触れているのかもしれない。


だから今日も、

お店のドアを開ける前に、

カップにコーヒーを注ぐ前に、

小さな「ありがとう」を空に放つ。


それがどこかで、誰かの「ありがとう」と響き合って、

やがて、世界が少しだけあたたかくなると信じて。