【独偏ベストテン 24-1】 C-C-Bのシングル作品 (1~10位) | 歌謡曲(J-POP)のススメ

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音楽といっても数々あれど、歌謡曲ほど誰もが楽しめるジャンルは恐らく他にありません。このブログでは主に、歌謡曲最盛期と言われる70~80年代の作品紹介を通じて、その楽しさ・素晴らしさを少しでも伝えられればと思っています。リアルタイムで知らない若い世代の方もぜひ!

 こんばんはm(_ _ )m。皆さんお元気ですか ・・・私はと言えば、12/11に最新記事をアップした直後にノロウィルスにやられて久々に苦しみましたが、ようやく全快しました。4日ぶりの更新記事は、C-C-B(ココナッツ・ボーイズ)のシングルA面を対象とした「独断と偏見によるベストテン」ってことでやってみたいと思いま~す

 C-C-Bと言えば、“’80年代の半ばに、シンセ・ドラムと変形ボディのギターやベースを使って、カラフルなヘアスタイルでドラマ主題歌を歌っていたアイドル
・・・というイメージが一般的なところなんでしょうか。1989年のバンド解散の頃には、ファンサイドからの認知のされ方も随分と”アーティスト寄り”にシフトしてきていたと思うのですが・・・。確かに、大ヒットした「Romanticが止まらない」では、笠クンが“C-C-Bの顔”の様な恰好で取り上げられることが実際多かったですし、(笠クンには申し訳ないけれど、)彼は歌はイマイチだったので、「歌唱力イマイチ」→「バンドじゃなくてアイドル」みたいな連想をされてしまったのも仕方ないかも知れません。また彼らが、バンドの形態のクセして割とコテコテの“歌謡曲”を得意としていたという点も、バンドそのものの実力が大いに誤解される原因なったと思います(まるで‘90年代のシャ乱Qみたい・・・)。

 しかし実際には、デビュー当初4人組だったメンバーのうち1名が抜けた残り3人(渡辺英樹関口誠人笠浩二)に、マッチのバックバンドのメンバーだったキーボーディストの田口智治と、後にソロで活躍することとなるギタリストの米川英之が1年遅れで加わって、ようやく世間の知る5人態勢となった彼らほぼ全員がヴォーカルを張れるし、曲もちゃんと作れる連中だということを考えると、やはり「アイドル」という一言で済ますのはだいぶ違うのではないかと。まぁ率直に言ってしまうと私なんかは、バンドとしては随分と過小評価されているグループだよなぁ・・・なーんてマジメに 思っているわけです

 さてっと
。前フリはこの程度にとどめて、さっさと独偏ベストテンの発表に移りましょうね。今回もいつもと同じ要領で、C-C-Bがこれまでにリリースした全シングルA面曲(19作品、12インチを含む)から、私の独断と偏見によって10作品をピックアップしてみました。第10位から第6位までは、前回と同じく、タイトル+基本情報のみをさらっとご紹介するにとどめます。結果はこんな感じになっておりま~す()。


第10位 抱きしめたい 【オススメ度★】
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:大谷和夫/C-C-B
[1987.12.2発売; オリコン最高位6位; 売り上げ枚数8.2万枚]

第9位 ないものねだりの I Want You 【オススメ度★★】
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:大谷和夫/C-C-B
[1986.12.10発売; オリコン最高位1位; 売り上げ枚数13.6万枚]

第8位 Lucky Chance をもう一度 【オススメ度★★】
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:船山基紀/C-C-B
[1985.8.21発売; オリコン最高位3位; 売り上げ枚数21.7万枚]

第7位 恋文(ラブレター) 【オススメ度★

作詞:松本隆、作曲:渡辺英樹、編曲:C-C-B/大谷和夫
[1988.4.13発売; オリコン最高位3位; 売り上げ枚数6.6万枚]

第6位 不自然な君が好き 【オススメ度★★】
作詞:松本隆、作曲:関口誠人、編曲:大谷和夫/C-C-B
[1986.8.27発売; オリコン最高位2位; 売り上げ枚数14.5万枚]


 ・・・それではベスト5の発表に移りますね。第5位から順にどうぞ~


第5位 瞳少女 【オススメ度★★】
作詞:秋元康、作曲:芹澤廣明、編曲:ココナッツ・ボーイズ/松井忠重
[1984.7.25発売; オリコン最高位-位; 売り上げ枚数-万枚]


 第5位は、“ココナッツ・ボーイズ”の2作目シングル「瞳少女」でした。・・・そう、彼ら最初の頃はC-C-Bというグループ名ではなかったんですねぇ(C-C-Bになったのは「Romanticが止まらない」から)。ちなみにこの曲の
メイン・ヴォーカルは渡辺英樹クンです

 秋元康芹澤廣明コンビと言えば、真っ先にチェッカーズの楽曲群が頭に浮かぶわけですが、こちらの予想とはウラハラに、これまたえらく“軟派”なサウンドですねぇ・・・
。まぁ、ゴキゲンなポップスってことで私は結構好きですけど、彼らがこの路線を続けていたら、最後まで「アイドル」と誤解されたまま解散することになっただろうと思います



第4位 Romanticが止まらない 【オススメ度★★★】
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:船山基紀
[1985.1.25発売; オリコン最高位2位; 売り上げ枚数51.7万枚]


 第4位には彼らの3作目のシングルがランクインしました。この曲は、TBS系テレビドラマ「毎度おさわがせします」の主題歌としてC-C-Bの出世作となったので、皆さんもご存知でしょう
。もっとも、このドラマで一番“メジャー化”したのは、大胆で過激(要はエッチだってこと)な演技を惜しげもなく披露してくれた中山美穂なんですけどネ・・・

 ドラマ自体は、“思春期を迎えた中学生の男女が巻き起こすドタバタ劇”といった感が強くて、PTAまで巻き込んだ社会問題になりましたが、いわゆる「性の目覚め」のコミカルな描写とC-C-Bのポップな華やかさが、それはもう見事にタッグを組んで大ヒット
 淫靡で不穏な感じを煽るようなイントロを耳にすると、無意識のうちに「今日も中山美穂が何かやらかしてくれそうだぞ」と期待してしまう・・・、まるで「パブロフの犬」のごとき状況が、日本全国の中高生男子の間で、毎週火曜の夜9時過ぎから一斉に起こったのでした

 肝心の作品はといえば、これはもう、
「一般大衆にはどういう作品がウケるか」を知り尽くした職業作家陣によって、テクと底力を見せつけんばかりのお見事な出来に仕上がっております。一流メンバーによる仕事はやっぱり“ひと味違う”ってとこですかねぇ



第3位 CANDY 【オススメ度★★

作詞:児島由美、作曲:萩原健太、編曲:萩原健太/佐孝康夫/ココナッツ・ボーイズ
[1983.6.1発売; オリコン最高位-位; 売り上げ枚数-万枚]


 第3位にランクインされたのは、“ココナッツ・ボーイズ”の記念すべきデビュー曲
「CANDY」でしたこの作品は、“ビーチ・ボーイズ”マニアの萩原健太センセ(“イカ天”の審査員でお馴染み)の作曲だけあって、オールディーズ100%の作風が「夏!」「海!」を感じさせる佳曲ですし、ファルセットを駆使したコーラスワークだってなかなかのもんじゃないかと思うんですが、セールス的には惨敗に終わっています。でも、渡辺+関口+笠の3人が代わる代わる歌うというC-C-B独特のメイン・ヴォーカルの形態は、すでにデビューシングルから始まっていたってことが分かって面白いですね




第2位 スクール・ガール 【オススメ度★★
★】
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:船山基紀/C-C-B
[1985.4.25発売; オリコン最高位8位; 売り上げ枚数21.0万枚]


 「スクール・ガール」は、「Romanticが止まらない」の大ヒットに続いてリリースされたC-C-Bの第4弾シングル。前作に引き続いて、笠クンがメイン・ヴォーカルを担当しております

 歌詞は、少しだけ不良っぽい彼女と恋し合った楽しいスクール・デイズを想い出す男のコの心情を歌ったもので、これはもう「お約束」とでもいうべきか、二人の仲は「大人のせいで引き裂かれてしまった」わけですなぁ(やー、「何でもかんでも大人のせいにする」ってのは、子供時代の特権だぜいっ) あと、物語ラストの♪ たった一つの答えそれは 今でも君が好きなことさ 今でも君が という独白は何だかとても切ないです・・・

 メロディアスで、しかも詞の世界とバチッとはまった曲は、さすが筒美センセの仕事と言えましょう。それにしても、毎度ながら「センセってば、一体どんだけ引き出しがあるんだろうか」と、筒美京平センセのマエストロぶりには心から驚嘆するばかり
なのです



第1位 空想 Kiss 【オススメ度★★
作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:大谷和夫/C-C-B
[1985.11.27発売; オリコン最高位3位; 売り上げ枚数25.7万枚]

 栄えある(?)第1位には、前述の「毎度おさわがせします」の第2シリーズの主題歌でもあった、C-C-Bとしては6作目のシングル「空想Kiss」が輝きました


 この曲、まず何と言っても、
松本隆センセによる歌詞が素晴らしいです恋する非モテ系男子の切ない心情が抜群にうまく表現されているのはさすがと言ったところでしょう。好きな女の子のことを「Sugar Pie」と表現して、バックコーラスの中にさりげなく忍ばせるところなんかも心憎くて、思わず座布団3枚あげたくなっちゃいます

 ♪ 見つめりゃ 心が痛くなる (切ないね)
   チークに誘っても 頬そむけ逃げ出す Party (Ah 内気な Sugar Pie)
   ライム飲み干した くちびる (つやめいて)
   奪ってみたいけど 空想でやめとく My Love (Ah 勝ち気な Sugar Pie)

 ♪ 嫌いなら態度にして 追えば逃げて 逃げれば追う
   Baby どっちかに Baby 決めてくれ
   Batsu-Batsu あの娘は Batsu-Batsu 気がないのさ
   そんなことないやい 失恋じゃないやいやい

 筒美センセによる曲の方も、日本人の心の琴線に触れる見事なコード進行を駆使したメロディが相変わらず冴えてます。特にサビ部の ♪ 嫌いなら態度にして のコード進行(Em→D→C→B7)なんか、こっちの弱いトコロをしっかり握られてるもんなぁ~

 ちなみにアルバム『僕たち No-No-No』には、笠くんの代わりにゴムくん(
関口誠人)がメインボーカルをとっているアルバムバージョンが収録されています。ゴムくんバージョンは、笠くんのと比べるとあっさり味の仕上がりになっていて、これはこれで私は好きなんですけどねぇ。でも、「失恋じゃないやいやい」っていうガキっぽい言い回しは、やっぱり笠くんの方がしっくりくるのではないかなぁ・・・、と思ったりもするのです。



 ・・・さて。今回の記事はこんなところですかねぇ。結果をざっと眺めてみると、今回の上位はいつも以上にメジャー調の作品に偏ってしまいましたね・・・。ま、それはともかく、C-C-Bのシングルはだいたいどれを選んでも“売れた”ものばかりなので、「今回は知ってる曲がそれなりにあったよ~」という方が多いのではないでしょうか・・・ 素人の書くつたないブログではありますが、お読み下さった皆さんが少しでも楽しんだり懐かしんだりして戴けると、私としても非常に嬉しいのですが

 次回の記事は、【独偏ベストテン 24-2】 C-C-Bのシングル作品 (資料編) と題してお送りしますので、皆さん引き続きお付き合い下さいねm(u_u)m。

 それでは、またお逢いしましょう~