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洗車のツボ3

意外と知らない洗車の方法をはじめとして、車の内装や外装を手軽にきれいに保つ方法を、ディティール業20年の筆者がお伝えしていきます。

みなさん こんにちは 洗車のツボの鳥井です。


少し間隔があいてしまいました。すみません。

その分内容は濃いのでどうかご容赦をお願いします。

今日は洗車の基礎の基礎の中でも順正なものとはなにか?です。


順正 とは 国語辞書には逆ならず邪ならざること とあります。


物事の理(ことわり)に逆らわず、道を外れていないことという意味ですね。


図らずも某ハーフタレントの不倫騒動が世の中を賑わしていますが、ああいうことに世の中は敏感に反応しますね。
CMだけでなく今後の芸能活動にも深く影響を与えることでしょう。


芸能人をはじめとした有名人は、日頃その有名であるがゆえに一般とは異なり大きな恩恵を受けていると思われている
(実際にはどうだかわからないが)だけに、こういった状況になると反動が大きく出ます。


ところでこのような現象は人の世だけに限られていると思いますか?


答えは NO ですね。


特に科学や化学の世界ではこの順正であるということが何より重要な意味を持ちます。


つまり、理に逆らったものの使い方をすると大きなしっぺ返しが来ます。


例えば ディーラーのステッカーです。


よくトランクやリアゲートの塗装面にべったりと貼ってあるのを見かけます。
あれは、自分のところで販売した車であることを証する意味もあるのでやや致し方ない部分もあるのですが、車を大事にしたい、きれいに乗りたい自分たちのようなものにとっては理屈に合ったものではありません。


理由はこうです。

ステッカーは強力な糊でくっついています。糊は物質の表面をほんの少し変質させて張り付いています。
これは粘着力の強い自動車用のステッカーでも一時的に使う付箋などでもまったく同じ原理です。

本体に塗布された粘着剤が、そのような効果を与えるのですが、時間がたってしまうとこれをはがした時に変質した物質の表面
つまり塗装面が表に出てしまうので、いろいろな障害が出てしまいます。


私はよくボディ本体のステッカーはがしをコーティング作業時に依頼されますが、当該ステッカーが貼られたであろう時期から1か月を経過したものはすべてお断りしています。

お客様はきれいにはがれるであろうことを期待してご依頼されますが、ほとんどの場合はがしてしまうと糊に浸食され塗装が変質し、はがさない場合に比べて明らかに不格好になるからです。


それと、ステッカー1枚でもその作業効率から結構な代金をいただかないといけなくなることも理由の一つです。


私は車に貼られるステッカー、シール類はすべてガラス部分に貼るようお願いしています。
ガラス部であれば糊による浸食がなく、はがす際も溶剤を使ってきれいにはがせます。


ちなみにメルセデスをはじめとする輸入車のディーラーは多くがディーラーステッカーはガラスに貼られています。


にわか高級車メーカーかどうか判断する基準にもできそうです。

ディーラーのステッカー以外にも神社のお守りシール、チャイルドインカーシールなどが貼られていることが多いですね。
注意しましょう。


また、同じことは車だけでなく家の中でもよくあります。

テレビに貼った紙のシールがはがれない、タンスに貼ったシールがボロボロになった後変色した、などなど例をあげればいとまがないほどですね。

ちなみに私は木製品、家具、家電、階段、ドアなどにはシール・ステッカー類は貼りません。
納品時点ですでに貼ってあるものは仕方がありませんが、自分では貼ったことがありません。

それは両面テープで固定するフックなどもそうです。

お気を付けください。


少し話がそれてしまいましたが、順正でないものを使うことはリスクが高いことをお分かりいただけましたでしょうか。


これはあらゆる用品というだけでなく、物事全般に通じます。


これからすると


ワックスなどを混在させたシャンプーはリスクが高い
傷が消えるワックスはリスクが高い
ふきつけるだけで拭き取らなくていい撥水スプレーはリスクが高い
1回の使用で1年ももつ市販のコーティングはリスクが高い
ウィンドウォッシャータンクに入れて使うガラス撥水剤はリスクが高い

ということになります。


ただし、これらの物品ではリスクが顕在化しないケースもあります。
その場合その人にとってはリスクはなかったことになってしまいますが、もしリスクが発現すれば重大な損害になります。

リスクとはそういうものだからです。


しかし、私は少なくとも自分の愛車でリスクの高い物品を使うことはしたくはありません。


皆さんはどうですか?


次回は泡の秘密です。おたのしみに。