冷たくなった体 | 愛犬 最強伝説

冷たくなった体

実家につく頃、
外は少し薄暗くなりはじめていた。


家が見えた…………。



母の車がもう駐車場にあった。




今、彼は家で寝てるんだね…………………………









おかえり…………………







この言葉にも、
暖かいだけの感情だけぢゃないのを
初めて知った。


だって
冷たくて、まるで人形みたいなファルに言っても、いつもみたいな
返事はない。



いつもは、

尻尾が契れそうな位
振って
体全体で喜んでくれてたね。








家に入って



ファルを見た







強く強く抱いた。




まだ身体は温かかった。




冷たいと
かわいそうで……………

母は

そう言って、
暖かい毛布にくるんでいた。



それでも、
身体は硬直して
ピンと張った足は、
固くなって
動かせなかった。






まだ眠っているだけのようなファル
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起きろー♪♪♪♪♪





私の



から元気な

馬鹿みたいな明るい声に
反応する様子もなく、
ただただ眠りつづけるファル。




身体の温かさとはちがい、口や、肉球はひんやりと冷たくなっていた。






死ぬと
歯茎も白くなるんだね…………………


死ぬって

初めてわかった。

体温ってなくなるんだね、そんな単純なことも、今まで気付かなかったよ…………………………。




こんなに冷えたら
かわいそう………………








馬鹿だね。






私。






ぉかぁさんと一緒だ






冷えた彼が


かわいそうで


温めてあげたくて仕方がない。










彼は、ほんとうに穏やかで
眠ったままの顔だった。
それを見ると、
悲しんでるより、
むしろ
よかった………やっと楽になれたんだ


そんな気持ちが強くなってきた。











フッと目をやると

壁に黒いシミがあった。

カーペットにもそれはあった。

墨汁のような黒さ……








なくなる前日に吐いたそうだが
真っ赤な血ではなく
真っ黒な血だった。




本当に苦しかったね……。






よく頑張ったょ…………。