前回「闇営業や施設での違法行為の話」で職場の質の低いリハ職員達の違法行為の実態について書きました。
その体質を作ったのはベテラン職員です。

主な理由は二つ
1、ベテランが違法行為を見て見ぬ振りをしてきたから。

違法行為に気付かないはずがなく、見て見ぬ振りをするというより、指示をしていたからこそ行われたことです。

2、ベテランが有能な人間を追い払うか潰してきたから。

自分に従う人間だけを重宝して、従わない人間に対して辛辣な扱いをすることで、その有能な人間達が逃げて行ったというわけです。勿論、違法行為などやりたくない人も逃げていきます。利用者が不利益を被って衰弱していくのを見たくはなかったのでしょう。この施設で長く働いてきた人達は、それらを見ていても何とも思わないでいられる人達です。
従順かつ思考するのを止めた人達は言われるままにしか動かない。成長がないので、無駄に長く働いているだけの能力のないベテランすら追い抜くことが出来ません。


老害について
職場にいるベテランは他にも色々問題がある。
まず知識が古い。頭が凝り固まっています。以前のリハビリ業界は手技に走るところがありましたが、何年か前から日常生活動作に主点を置かれるようになりました。自宅復帰するのだから、日常生活に必要な動作を獲得していくのは当然のことです。しかし、これについて来れない人達が多い。
一番厄介なのが、自分の考えこそが絶対に正しいとして、他人にその考えを押し付けていることです。自分の事を有能だと勘違いしているのでしょう。
エビデンスがなく、効果などあるわけがない意味不明な理学療法を毎日何も考えずに行っています。これでは宗教と変わらない。

職場のベテランは定年まで働いておきながら退職もせずに非常勤として再雇用されています。働く理由は、お布施の為。カルト団体の信者をやっているからですが、やはり思考することを止めています。
この人物は手技に走っており、利用者を動かそうとしません。
施設内では遣る事もなく暇なので、利用者は1日の大半を寝るか座るかで過ごしています。歩くことすら殆どしません。その為に筋力、体力、認知力が日毎に低下しています。
この利用者に対して、身体を動かすことをせずにマッサージばかりしているのがベテランや質の低いリハ職員です。

自宅復帰率
当然、安全に自宅復帰など出来るはずもありません。しかし自宅復帰率を高いレベルで維持しなければならない。その為、帰宅出来ない心身状態であるにも関わらず、無理矢理に帰すことになります。転倒ありきで帰すわけです。その分、訪問看護などサービスをふんだんに盛り込むことになります。保険料の無駄遣いも甚だしいと思います。

施設は週3回、20分しかリハビリが出来ません。(週6回の人もいる) 
週3回と言えば、2日に1度程度のペースでしかない。48時間の大半を座るか寝るかしているのに、その内の20分間という貴重なリハビリの時間をマッサージに費やしている。リハ職でなくても身体能力が上がるとは思わないでしょう。しかし何も考えていない人達は盲目的にマッサージをやり続ける。
「アライメントを整える」と言いながら、姿勢を正そうとするわけですが、姿勢が整っている人など見たことがありません。若いなら未だしも、80年以上掛けて蓄積して歪んでしまった身体を20分の手技で整わせることは不可能に近い。
これが急性期、回復期なら話は変わってきます。というのは、手術をした事が原因でアライメントが崩れた人がいるからです。改善するとは限りませんが、その人達に対して手術前の身体に戻そうとするアプローチは有効です。

例えば、
手術前は杖なしで、ふらつくことなく真っ直ぐ歩くことが出来た。しかし右股関節の手術後、杖を使用しないと歩けない身体になり、健康な左下肢に頼る歩き方になった。

このケースだと右股関節周囲筋の筋力増強や柔軟性を取り戻すなどをして、手術前の身体能力に戻しアライメントを整えることは可能でしょう。骨盤の左右の高さを同じ位置に戻して、歩き方も以前と変わらない状態にできるかもしれません。

しかし
施設に入所する前から、姿勢が歪んでいるが歩くことは出来る利用者だと話が変わります。

この高齢者に対して、自宅復帰をさせる為と言いながらマッサージばかりを繰り返すのは愚かなことです。高確率でアライメントは整わないし、動かさないことで筋力や体力も無くなり歩くこともままならなくなる。脳血流量が減ることで認知面も低下します。そして筋の柔軟性も失われて硬くなり、骨盤や関節を引っ張るので余計にアライメントが崩れることでしょう。
この理学療法を行う人達が世の中に星の数ほど存在するのは残念に思えます。

こんな単純なことでも頭が凝り固まったベテランには理解できず、またその宗教じみた教えを新人や後輩に説いていく。
従わない人に対しては無理矢理にやらせようとするし、低評価を下す。有能な人が入ってきても能力は潰され、いずれ逃げ出すわけだから職場の質は下がっていくばかり。
この人達は自分は有能だから、他の人には無理でも自分なら出来ると思い込んでいる。勿論、結果など出すことは出来ていない。出せていないのに俺の力で治った。などと主張をする。上手く行かなければ他人の責任に押し付ける。最悪な生き物です。これは恐らく全国的な問題だと思います。

80年以上の蓄積によって動かなくなった関節や筋肉を動かすのは難しい。
あの丸まった背中や歪んだ脚が術後でもないのに、手技によって真っ直ぐに伸びた人なんて見たことがない。大掛かりな手術でもすれば治るかもしれないが。

この人達が何故そのような効果のない理学療法を信じて行なっているのかというと

・そのように教わったから。
・周りもやっているから。
・今までもそうしてきたから。

これに尽きます。効果的なエビデンスがあるからではありません。
やはり人間の8割は何も考えてはいないのだと痛感させられます。理学療法士も例外ではありません。
「効果があるとかないとか関係がない。愚直なまでにやり続けることが大事なんだ」
この人達のベースになっているのは基本的に根性論なのです。老害は本当に迷惑な存在です。

need (利用者やご家族が必要としていること)
利用者が「歩けるようになりたい」「家に帰って生活したい」と言っているのにリハ職員が歩かせない。病院の急性期や回復期は術後から自然回復していくので放置していても、ある程度は回復する。下手すれば理学療法など無関係に回復することもある。しかし施設はそうではない。運動しなければ筋力も体力も付かない。認知面も維持する事が出来ない。

スタッフ達が利用者やご家族の希望を聞いて、その人達が必要だとする動作能力などの情報を共有する。そして自宅で安全に日常生活を送れるように一丸となって働きます。介護士や看護師が忙しい合間を縫って、日常生活に直結するリハビリを行ってくれてもいる。
それなのにリハ職員達は日常生活動作に結びつかないリハビリばかりを行っているのだから、こんなふざけた話はありません。楽をしすぎではないかと思います。

はたから見ていると、疼痛リハビリテーション協会がやっているような皮膚の上から軽く触れただけの筋膜リリースなど、いかにも大層な理学療法をしているように見えますが、実際は何の役にも立たない単なるパフォーマンスにすぎません。

足を引っ張っているのにも関わらず、最終的には
「自分のリハビリのおかげで自宅復帰する事が出来た」
これをサービス担当者会議や退所前カンファレンス、そしてご家族やスタッフの前で恥ずかしげもなく主張して、他人の評価を根こそぎ奪い取っていく。この厚顔無恥さには呆れる他ありません。

流れが変わってきた
問題点の把握、腐った体質の原因も分かり、上の人達の信頼も勝ち取ることが出来たので、上の人達に現状を話したところ、理解してもらうことが出来ました。私と同じ考え方をしている人達も多かった。
他のスタッフの人達も味方につける事に成功しているので、何とかなるかもしれません。

しかし解決は簡単ではない。
違法行為を繰り返している人達や老害を把握してもクビにする事は出来ない。処罰や注意も難しい。何故なら人材不足の為に辞められたら困るからです。そしてパワハラだと主張されかねない。慎重に事を運ばなければいけません。
質の低いリハ職員たちは足元を見ています。どうせ、こいつら何もできないからと。
今はこの質の低い人達に対して、どうすれば働かせることが出来るのか、そして効果的なリハビリをさせる事が出来るのかを考えて実践している最中です。

上の人達が考えていること
「やらざるを得ない環境を作れば良い。見廻りを強化する」と言っていた。

ある程度効果はありました。しかし土曜日など上司達が施設にいない日や時間帯が頻繁にある。当然、質の低いリハ職達は働かない。アピールする為の上司がいないのに奴らがリハビリをするはずがありません。

ケアスタッフや上層部の人達 VS 質の低いリハ職員たち

この構図を作り出すことが出来たので、今後も事態は好転していくはず。
数週間前と比べたら幾らか改善しましたが、まだまだ問題は山積みです。少しずつ解決していくしかありませんが。
退職に追い込まれた副主任の遣り方では人は動きません。言って分かる人間ばかりではないからです。
北風と太陽作戦決行中です。