ふと時々立ち尽くすと

自分がどこにいるのか分からなくなる


傍から見たらケタケタ笑ってて

自信家に見えるかも知れないけど

笑ってるのは泣きそうだからだし

強気な発言をするのは

心は随分前にクラッシュしてるから

外面だけでも保っていたいのが理由だよ


誰もが辛い時はあるとか

弱気になる時があるとか言うけど

そう言う人に限ってあんまりそうは思えなくて

たぶん私がひねくれてるだけなんだけど

毎日死神が自分を見つめてる気分

あなたに分かりますか


もうあれから何年も経つのに

私の記憶も心もあの日で止まっていて

首の周りにまとわりつく腕の感触も

見慣れた別人の視線も 刻み込まれたまま

あの日を忘れたい私から立ち退いてくれない


みんなは嫌な事新しい記憶で塗り替えられるのに

どうして私は

新しい記憶の上に嫌な事がいつまでもいるんだろう

あの日を忘れたくてもがいているのは一番私なのに

まるで好んで反芻してるみたいに責められる


忘れてしまいたい

あの日のことも

その前の思い出せない毎日のことも

過ごした景色を何一つ思い出せないのに

ただひたすら

絶望の暗闇に堕ちていた事だけ覚えている

どんなに手を伸ばしても

何も掴めない焦りを覚えている


どうか今日 目を閉じて眠りについたら

全て悪い夢だったと思える朝に起こして