観覧車は誰のために回るのか
香港の生徒様との国語の授業で短歌を学習しました栗木京子さんの短歌に 「観覧車 回れよ回れ 思ひ出は 君には一日 我には一生」という作品があります観覧車に一緒に乗っている二人ゆっくりと回る観覧車その時間は「我」にとってかけがえのないものであり自分にとっては一生忘れられない思い出ですしかし相手にとってはただの一日の出来事としてしか残らないかもしれないそんな切なさを感じさせる歌ですこの短歌を一緒に読み解いているときに「これは女性の目線なのか、それとも男性の目線なのか」という話になりました生徒様は「絶対に女性が思っている歌だと思う」と言われました一方、私は「男性が女性を思い、恋い焦がれている歌だと思ったよ」と伝えましたどちらも正解だと思います作品をどう感じるかそして自分の考えをどのように相手へ説明するかその力を養うことも国語学習の大切な目的の一つですもしかするとこの短歌は親から子への気持ちを詠んだものかもしれません子どもはその日一日を精いっぱい楽しみ親はその楽しそうな子供の笑顔を一生忘れないそんな情景も想像できますあるいは逆に子どもが親と乗った観覧車を人生最高の思い出として大人になっても忘れずにいる歌なのかもしれません短歌や俳句は自分で作るのも楽しいですし詠まれた作品をどのように解釈するかそれを考えるのも楽しいものですまた作品に対する意見の違いについて説明し合うことは人それぞれに異なる考え方があることを知る良い機会にもなりますテストで正解を求めることも勉強です一方で自分の意見を伝えたり相手の考えを理解したりすることも国語の大切な学びだと思いますその生徒様は以前日本に住んでいたこともあり日本語をとても流暢に話されます母語は英語ですが他にも韓国語を勉強されています以前「日本語の丁寧語や尊敬語、謙譲語はとても素晴らしいと思う」と話してくれましたまた香港では日本語を話せると羨ましがられることもあるそうです日本語の魅力や美しさがこれからも多くの人に伝わっていくと嬉しいです