読みました。

有川浩さんの作品です。
高知県を舞台にした県庁に実在する部署をにして、地方活性化を目指し四苦八苦する公務員たちのを登場人物に据えた小説です。

エンターテイメント作品としては、恋愛あり、成長あり、家族の絆の再生ありと盛り沢山な内容でとても面白かったと思います。

しかし、気になった点もいくつか……。
作品の中で、しきりに県庁の対応の遅さがピックアップされているのですが、実際に公務員の職場を見ていると、対応を早くしたくとも、規約や法律によってしたくてもできない場面が多々あるようです。それを書き方として個々の公務員の責任としてしまっているのは少し彼らに酷なのではないかと感じました。私は公務員ではないので、本当のところはわからない部分も多かろうと思いますが、公務員を身動き取れないようにしているのは法律であり、そして、その法律を決めているのは国会であり、国会を構成する議院を選んでいるのは私たちです。公務員の動きが鈍いのは少なからず私たちの責任でもあるはずなのです。
素早いサービスを求めるのであれば、個々の公務員の判断で動ける裁量を広げてやればよい。つまり権限を与えてやればよい。しかし、実際にそれを行うと今度は腐敗の温床となる。“絶対的な権力は絶対的に腐敗”してしまうからです。バランシングは難しいですね。

今作においても、もう少しそのあたりのことを掘り下げていただいていれば、より深い葛藤を作り出せて、より面白くなったのではないかと考えます。

若い意見かもしれません。ご不快になられた方がいらっしゃれば、本当に申し訳ありません。

いずれにしろ、有川節は健在。
一気に読ませる力があります。
印税を東北関東大震災の義援金に当てるということもおっしゃっていて、素晴らしいと思います。
読みました。
桜庭一樹さんの小説です。

桜庭さんはライトノベル出身の作家さんだそうでゲームのノベライズなど手掛けて、そこから一般分限に進出し、直木賞作家とったようです。
凄いな。


そして本作。

面白かった。
テンポよく読める上に、時代の悲しさのようなものを感じることができ、ほとんど目を逸らすことなく読んでしまうことができました。
ただ、残念なのは、現代へと時系列が移っていくにしたがって、若干、失速気味になること。宮部みゆきさんが直木賞の選考で、後半の失速が残念。というコメントをしていましたが、確かにその通りだと思いました。

けれど、後半だって水準には達していると個人的には思います。

いずれにしても良作。
桜庭さんの他の作品も読んでみたいと思います。
読みました。

文章のテンポが良くて、はじめから終わりまで一気に読んでしまうことができました。

以下ネタバレ




この作品は演劇の劇団の話なのですが、テーマはどちらかというと、金や、社会の構造だったのではないかと考えます。
それなりに人気もあり、収益もあげているはずなのに、食えない業界。
そんな矛盾した世界で、そこに実社会のエリートが経営を行うことで、利益をあげる。
面白い作品だったと思います。

この作品の中で、主人公が、自分の売った商品については、売った側の責任として、自信を持たなければならない、というシーンがあったのですが、ここに、作者さんの考え方が滲み出ているように感じられました。
確かにそうですよね。そもそも自信の無いものをお客様に提供すべきではない。

全体的にとても面白い作品でした。
さらりと読めます。