しばらくあって、
彼は、「入門させてください」と、
ハッキリした口調でわたしに合掌しました。


しかし、わたしは即答するのにためらいました。


彼を導くには、いまの力量では、
まだ時間が必要だと感じたからです。

もちろん、人生経験からすれば、
彼に教えておきたいコトは山ほどあります。

それに、自分の性格からして、
すぐ、「内弟子は困るな」と思ったのです。


もうひとつ、即答しなかったのには理由があります。

育ってきた環境に差がありすぎたのです。

それは、生きてきた時代の違いというばかりでなく、
「修行」とか、「宗教性」とかに対する理解の仕方が
まるで異なるからです。