そのトキには、
わたしはまだ、「修行」の真っ只中にいました。

お弟子さんを取ることなど考えてもいなかったし、
将来も内弟子をとるつもりなどなかったのです。


しかし、彼の窮状をみるに、
「このままでは、命を落とす」
と直観したのです。

そこで、わたしが取った方法は、暴力でした。


当時、専念していた禅の手法を
個人的に発展させようと努力していたわたしは、
思い余って、彼に一撃をくらわしてしまったのです。

今日からみれば、たぶん無謀な暴力とみなされるコトでしょう。


彼は昏睡状態に陥りました。

当時のわたし自身の力では、
回復の手立てもなかったのです。