Centrum Sztuki i Techniki Japońskiej "Manggha"-前編-
マンガ...『漫画』ではありませ~ん。
マンガです。(ま、語源は北斎の漫画からだそうですが)
クラカウにある美術館です。
いえ、てっきり美術館だと思っていたのですが、センタ-でした。
正式名は、Centre of Japanese Art and Technology “Manggha”=「日本美術・技術センター"マンガ"館」
ポ-ランドの評論家&作家&音楽家etc...のフィリックス・ヤシェンスキ(←日本語版どころか英語版すらありません!)というお方は、かなりエキセントリックな芸術愛好家だったそうです。

(http://www.zwoje-scrolls.com/zwoje23/text13p.htmより)
お金持ちの息子さんだった彼は、パリに行った時、日本美術に遭遇し、そのとてつもない魅力に一変に虜になってしまいました。
お金持ちですから、それ以来、機会が有る度に、日本の浮世絵原版、漆器、銅製品、象牙細工、陶芸品、織物等々を収集し始めたそうです。
その数、な~んと6,500ほど!
彼は1920年、59才の時に、気まぐれにか、考えに考えぬいた末にか、全部のコレクションをクラクフ国立博物館へ寄付したそうです。
気前の良い方ですねぇ!
ま、お金持ちですからね。
あ、でもお金持ちほど ケチ とは良くいいますけどね。ネ、ね。(笑)
さて、こんなに貴重で多大なコレクションを寄付されても、博物館にはスペ-スが無かったので、倉庫に保管されていただけだったそうです。
何と残念な...。
こういうの、宝の何とか...と言うのでしょうか?
1944年、クラカウがナチスに占領されてしまった第二次世界大戦中、中央市場広場にある織物会館という所で、初めて一般へ、コレクションの一部が公開されました。
戦時中に?!!!
その公開された展示品を見て、ヤシェンスキ同様に日本美術に痺れて感銘、感動しちゃったのが、いえ失礼、されたのが、アンジェイ・ワイダという、ポ-ランドの映画監督。
その時、彼はまだ19才の青年でした。
1954年、28才の時に映画監督としてデビュ-してから様々な賞を受けられ
(1981年にはカンヌ映画祭の最高賞、パルム・ド-ルを受賞されたそうです!)
1987年、61才の時に、日本の京都賞を『思想・芸術部門』で受賞し、その賞金の全額、4,500万円を基金として、ヤシェンスキのコレクションを展示できるようにと建てられたのが、 この“マンガ”です。
この方も何と気前の良い!
"I had never before seen so much brightness, light, order, and such a sense of harmony - that was my first encounter with real art. The feelings and raptures experienced when we are young are the strongest in our lives. This is why, receiving the Kyoto Prize, I look back on that moment and wish for others to be as happy as I was back then, gazing for the first time at the masterpieces of ancient Japanese art."
『私はそれまで、あんなにも多大な明るさ、光り、秩序、調和された感覚に遭遇した事がありませんでした。あれは私の、“真の芸術”との、生まれて初めての遭遇でした。若い時に受けた感動や歓喜というものは、人生のうちで一番強く後々まで残るものです。ですから私はこの京都賞をいただいて、初めて日本芸術の傑作を眺めたあの若かりし頃の感動の瞬間を思い出し、他の数多くの方々にも、あの時の私と同様に(このマンガを建て、ヤシェンスキが収集した素晴らしい日本の芸術作品の数々をご覧になっていただく事で)幸せになっていただきたいと望むかぎりです。』
うまく訳せませんでしたが、何て良い事おっしゃるお方でしょう...。
こうしてワイダさんの掛け声とともに(?)、政府はもとより、クラカウの日本大使館の協力や、日本では何十万という方々からの寄付、そしてAkira Matsuzakiさんを先頭とした “東日本鉄道労働組合”(?)の10万ドルほどもの献金もあって、1994年にオ-プンしたそうです。
何とうるわしい国際協力の力(?)!!!
ず~っと以前の記事に少しメンションした事が有りますが、知らないところでポ-ランドは日本と国交が強いそうです。
→http://www.poland.or.jp/japanese/seiji/polit1jp.html(このサイトの文、すごく読みづらいと思うのは私だけ?)
(このワイダさんの『ナスタ-シャ』という作品見てみた~い☆)
え~...
という事で、昨年から浮世絵に目覚めた私は、このマンガを訪れるのを楽しみにしていたのですが、こんなに莫大な展示だと半日か、もしくは一日かかってしまいそうだから、そうしたら市内観光が大分できなくなってしまうので、行くのを諦らめていたんです。
そうしたらあのヴァヴェルの丘を目指して乗っていたトラム...陸上電車...じゃなくて路面電車が、川を越えて市外に向ってしまった時、あの親切なおばあさまが
『あれがヴァヴェル城で......ここを真っ直ぐ行くとマンガ・センタ-で...』
と教えて下さった訳で、これは是非、マンガを訪れろと見えない力が導いて下さったのね☆
と、思って...。
そういう非論理的な(?)考え方って、あまり好ましく思わないのですが、たまには...ね。
で、駆け足で館内を一回りしよう程度に思って、そちらに向いました。
t.b.c...