『OCEANS 』web連載を更新しました。

今回は住宅の資産価値の話です。
自分が住宅情報誌を初めて担当した15年前頃は、マイホームを選ぶときの条件として、夫は通勤便利な駅近立地、妻は間取りやキッチン設備を挙げる夫婦が大半でした。ところがここ数年は、妻も駅近立地と言う夫婦が増えてきて、彼らは「資産価値が大切」と口を揃えます。子どもが生まれても、妻はフルタイムで働き続ける前提でそう言うのです。

この傾向を、女性の社会進出が進んでいるといえば聞こえはいいですが、その背景にあるのは平均給与の低下です。社会に出てからずっとデフレだった30代までの若い世代は、将来的に所得が増えていく世の中を知らない。だから、ずっと2馬力前提のライフプランを描かざるをえない。将来に経済的な保険をかける意識も強く、資産価値重視で通勤便利な駅近立地を選ぼうとするのは、必然と言えるでしょう。

どんな家を選ぶのも個人の自由ですが、資産価値重視の家選びは生活防衛という意味で、多くの人が実践しています。

住宅の資産価値は、将来売る時にならないと正確にはわかりませんが、いまそれを測る重要な視点についてまとめています。
http://oceans.tokyo.jp/2017-1112-2/