粉飾は倍返し | 税理士こーちゃん・たかちゃん・だんちゃんと男女7人の○○な話

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今回は、粉飾のデメリットについて解説したいと思います。


資金繰りに窮したとき、自社の株価を高くしたいとき、上場したいとき、企業は粉飾をすることがあります。

粉飾をした企業は、その時は資金繰りを継ぐことができたり、自社の株価を高くできたり、上場できたりするかもしれません。


しかしながら、粉飾という手段だけでこれらの目的を達成した企業は破綻する可能性が高いのです。

そのわけを粉飾は倍返しと合わせて、以下で説明しましょう


仮に粉飾をしない状態で当期純利益が0円の企業が、1億円の架空売上を計上して当期純利益が1億円となったとしましょう。

翌年に前年の架空売上を取り消して、前年並みの当期純利益1億円の決算にしようとすると、2億円の利益が必要になります。


このように一度行った粉飾から手を洗うのには倍の利益が必要になります。これが粉飾は倍返しといわれる所以です。


しかも、粉飾をすれば一旦は資金繰りなどの課題が解決されるので、本来解決すべき問題が先送りされ傷口が大きくなる傾向があります。そういった状況下で、倍の利益を出すことはかなり困難です。従って、一度粉飾した企業の粉飾金額はどんどん大きくなっていきます。

こうなってくると、銀行にもその会社の決算が粉飾決算だとわかってきてしまいます。上場企業であれば会計士の監査で指摘されるでしょう。そうした場合の銀行の対応は非常に厳しいものですから、企業が破綻してしまうわけです。


では、どうすればいいのか。「粉飾をしなければいいんです。」ではないんです。

その企業が抱える問題点を解決することがもっとも大事なんです。

それしかないんです。

ですから、粉飾をする前に、これを徹底的に、徹夜してでも、何日かけてでも考え抜くことが大事なんだと思います。