ハイジの舞台はスイス東部、オーストリア国境近くのマイエンフェルト・イェニンス村だ。この村全体がハイジが住んでいそうな穏やかな風景に溢れている。ヨハンナ・シュピリは想像していた以上の有名人でその肖像が郵便切手やコインに使われた。スイスの州旗で角の大きいアルプスヤギを見た。シュピリとヤギはスイスの象徴らしい。
「人はどんな高い所にでも登ることができる。しかし、それには決意と自信がなければならない。 - ハンス・クリスチャン・アンデルセン」
「アルプスの少女ハイジ」はスイス人作家ヨハンナ・シュピリの作品だが今は世界を魅了した日本のアニメの方が有名だ。スイスではオリジナルの誇りからかアニメの評価は分かれるが他の国々では繰り返し放映され大人気だ。ペーターは山羊の家畜番だがアルプスのハイキングコースの絶壁には本当に多くの野生の山羊が住んでいる。
Johanna Spyri Museum in Hirzel, Zurich
マッターホルンはスイスとイタリアの国境に位置するが人気は断然スイス・ツェルマットから見る東壁と北壁だ。山体は傾斜が激しく氷雪がすぐ滑り落ちるピラミッド型で登山家達の挑戦心を誘う。クライマー達はアイガー、グランド・ジョラス、マッターホルンのヨーロッパ三大北壁登攀に今日も彼らの夢をかける。
アルプスの山々は美しく厳しい。登山家達はその難しい山やルートに果敢に挑戦する。「アイガー北壁」という映画ではそんな挑戦者と豪華ホテルから双眼鏡や望遠鏡で観察する観光客を対比していた。目の前に遮るものが何もないアイガーもマッターホルンもモンブランにも両者の間には見えない生き方の壁が厳然とあるのだ。
「人生の哲学を身に着けるために最初に必要なのは遠い将来を視野に入れることだ。次に長い時間を短く区切ろう。何時間・何日間という長さでなく分単位で区切るのだ。時間を細かく刻んで日々の予定を考えるほうがいっそう成功に近づく。成功者達は日々分刻みで活動しているのだ。 - ブライアン・トレーシー」
高い所なら何でも山として登頂を目指すモンブランさんはバイキン城に登った。穏やかな山容のモンブランはマッターホルンと比べるとそれほど難しくないと多くの人々が山頂を目指す。しかしこの山は決して安全とは言えない世界遭難多発地域。現地では当日の遭難者数が報告されるが夏だけでもその数は驚くほど多い。
フランスとイタリアの国境に位置するモンブランは同じシャモニー近くのエギーユ・デュ・ミディ展望台から見ると標高差はわずか1000m。しかし実際は4810mのヨーロッパアルプスの最高峰だ。菓子のモンブランはこの山に似せて作られた。「白い山」を表すケーキは勿論イタリアではモンテビアンコと呼ばれる。
目的地を決めたアルペン旅行なのに悪天候だと氷河急行終点の優しい街ツェルマットで降りてしまう。アルプス名山名峰の中でも女王の名にふさわしいマッターホルンはここから見るのが一番美しい。山岳鉄道でゴルナグラート展望台迄行くと女王は更に身近になる。帰路は途中から降りて町までハイキングコースを歩きたい。
アルプス山脈を歩いていると昔も今も風景は変わらないが地下では大工事が行われていた。ゴッタルド基底トンネル(56.7km)が青函トンネル(53.85km)を抜き世界最長になったのは昨年10月。建設工事は今も続行中で間もなくスイス・チューリッヒとイタリア・ミラノ間の所要時間は3時間半から2時間半に短縮される。






















