前回のブログの通り、最後に来年以降公認会計士試験を受験される方の参考になればと、私の勉強法を記載したいと思います。簡単に私の受験歴ですが、2005年8月からTACのチャレンジ本科を受講し、2006年の短答は77点(合格最低点69点)で合格し、論文は得点率51.83(合格最低得点率52.00)総合A、不合格者中上位1~500位)で不合格でした。2007年度はTACの上級本科を受講し、短答は免除、論文を合格しました。受験勉強期間はちょうど2年です。


◆期間と勉強時間

①2005/08~11 基礎期受講(計算8割、理論2割)7~8時間

②2005/12~2006/03 上級期(計算7割、理論3割)9~11時間

③2006/04~2006/05 短答直前期(計算4割、理論6割)9~11時間

④2006/06~08 論文直前期(計算4割、理論6割)8~10時間

⑤2006/09~11 本試験発表まで 3~8時間

⑥2006/12~2007/08 7~8時間


①まず計算を年内に固められるかが勝負との合格者からの言葉から、計算ばかりやっていました。

具体的には簿記、管理会計のテキストトレーニングを理解度に応じて2~3回、実力テストの解きなおしを行い、解らない場合はテキストに戻るのを繰り返していました。理論科目である財表、監査、企業法はど基本の理解を重視し、暗記は一切行いませんでした。経営、租税は全く手付かずでした。この時点では唯一簿記の個別論点は基礎答連である程度上位に入れましたが、その他は当然のごとく全くだめでした。


②この期間から短答試験までが、私の受験勉強の中で最も大変な時期でした。上級期に入り講義の難易度が一気に上がり理解するのに時間がかかる上、容赦なく上級生に混じって立て続けに答練があり全く点が取れず、勉強はやれど点数は上がらないという精神的に最もきつかったです。今思えばこの時期に如何に踏ん張るかが短期合格の分かれ目だったと思います。

具体的に各科目とも日々の講義と答練の復習で手一杯で、計算のトレーニングや理論の深い理解をする時間はありませんでした。私の1年目の敗因は、この時期に点が取れるわけのない答練の成績を必要以上に気にして、本質的な勉強があまり出来なかった事だったと思います。


③この期間は完全に短答に専念しました。

具体的には簿記、管理会計は短答答連の解きなおしのみを行い、わからないとことはテキストの戻るのを繰り返しました。また財表、監査、企業法についても短答答連の解きなおしを主に行い、法規集、資料集、条文を確認する作業を繰りかえしました。本番では理論科目は高い正答率(9割程度)でしたが、計算は悲惨でした。ですので計算は理論に比べ短答に固執した勉強は有用ではないと思います。


④この期間は租税、経営の建て直しと理論の定義等の暗記を重視し、計算は現状維持を心がけました。

さすがにこの時期から租税、経営を形にするのは困難でした。近年の試験は理解重視の傾向にあるので、租税、経営は短答前にある程度形にしておかないと1発合格はなかなか厳しいと思います。答連の成績は全くだめで、全答練も総合1,000番台中盤で常にE判定でした。


⑤論文試験を終えて自分の勉強の完成度にあまり納得がいっていなかったので、2週間程度休みすぐに勉強を始めました。比較的時間に余裕のある時期でしたので1年目の勉強で理解できなかった事項の理解を十分時間をかけて行いました。この時期2007年度の基礎答連を受け財務会計論が一時全国1位だったのを見て実力がついてきているのをようやく実感することができました。


⑥06の本試験の全ての科目について3回程度解きなおし、徹底的に聞いているポイントや出題の傾向を分析しました。そこでわかったのは本試験は難しい問題と簡単な問題が出題され、難しい問題はかなり難しく、簡単な問題は比較的簡単であり、簡単な問題をある程度確実にとることができれば、難しい問題を一切とらなくても十分合格できるということでした。

よって07の本試験まで、全ての科目について、論文論点の内、基本論点についてはどのような聞かれ方をしても答えられる程度の深い理解をし、基本的な問題を確実に取ることを心がけ、瑣末な論点は一切触れませんでした。基本の理解が完璧であれば応用的な問題もそれとなく書くことができます。結果としてメリハリのある勉強ができ、勉強時間も一日7~8時間で余裕を持って勉強をすることができました。基礎、応用答練では全国の成績上位者として名前が頻繁にのるようになり、全答練でも2桁順位を取れ、07の合格を確信するようになりました。


以上です。


最後に今までこのブログを見て下さった方々、本当にありがとうございました。