おはようございます
今日は好いお天気ですね。
僕は朝から熱が出て身体はちょっときついですが,風が爽やかです。
さて今日の1冊は西村賢太さんの『苦役列車』です。
2011(平成23)年刊行の単行本です。収録されているのは「苦役列車」と「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の2さくで,「苦役列車」が2010年下半期の芥川賞受賞作です。帯のコピーを見ると「平成の私小説作家,ついに登場!」とあり,「友もなく,女もなく,一杯のっコップ酒を心の慰めに,その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫多。或る日彼の生活に変化が音連れたが……。こんな生活とも云えぬような生活は,いったいいつまで続くのであろうか――。 昭和の終わりの青春に渦巻く孤独と窮乏,労働と因業を渾身の筆で描き尽す表題作と「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を収録。」となっています。この作品けっこう衝撃的な小説だと思って初めは読んだんですが,何のことはないいわゆる貧乏自慢,不幸自慢のような私小説だったんですね。そう思って読むと興味がいっぺんに薄れてしまいました。確かに作者の成育歴はかなり悲惨なものであり,同情すべき点はいっぱいあると思うけど,それを小説にされたもなぁという気はします。昭和の私小説はかなりしみったれた小説でしたが,平成の私小説はかなりワイルド小説になったなと思いました。でも,この作家の作品を次も読もうとは思わないかな。