Microchip社のPIC開発ツールである MPLAB X IDE のクラウド版があるのをご存じでしょうか?
PICについて調べているときに気になっていたのでちょっと使ってみました。
ブラウザだけでコンパイルできます。

ブラウザーで下記URLをクリックしてみてください。
MPLAB® Xpress Cloud-Based IDE
https://www.microchip.com/en-us/development-tools-tools-and-software/mplab-xpress

Get Started NOW! ボタンをクリックすると IDE が起動します。
下記サンプルURLの IDE ボタンを押すとそのサンプルコードをIDEで開くことができます。

MPLAB Xpress Code Examples
https://mplabxpress.microchip.com/mplabcloud/example

ユーザー登録(無料)をしなくてもIDEは操作可能で画面機能などを確認することができます。登録をすればhexファイルのダウンロードなど制限が少なくなります。

ユーザー登録してコンパイルしてみました。 IDE を使用したことがある方は遜色ない使用感です。
(私は持ってませんが)PICkitも使用できるようです。
驚いたのは使用するデバイスにより XC8 のバージョンが選択できるだけでなく、 アセンブラ(mpasm) も使用できます。


本当かと思って手持ちのアセンブラコードをコンパイルしてみましたができました。
現在 mpasm の環境を残すために XIDEのバージョンをv5.35に抑えていましたが、アセンブラ環境はクラウドでという手もありそうです。

【その他 使ってみて気が付いた点】
・ X IDEで作成したプロジェクトは、プロジェクト名.X のフォルダを右クリックして 送る→圧縮(zip形式)フォルダー で圧縮ファイルを作成し、クラウド版のIDEで(File→Import Project)まとめて登録することもできますし、ファイル単位( File→Import File) でインポートすることもできます。

・ コンパイル済のhexファイルはPICkitを接続して直接書き込むこともできるようです。また、Build(金槌とベルのアイコンの右側の下三角の部分をクリック)→Clean and Build for Export とすると、ブラウザ上でhexファイルをダウンロードできます。 

・ クラウドからPC環境へ戻したいときは、File → Package as MPLAB Project をクリックするとプロジェクトをファイルをすべて圧縮(ZIP形式)してブラウザにダウンロードできます。ファイルを解凍して X IDE でプロジェクトをオープンできます。

・ 残念ながらコメント等に日本語が使えません。文字コードを設定できません。
  日本語のコードは、入力してもインポートや保存すると文字化けしてしまいます。



【関連URL】
MPLAB® Xpress Cloud-Based IDE
https://www.microchip.com/en-us/development-tools-tools-and-software/mplab-xpress
MPLAB Xpress Code Examples
https://mplabxpress.microchip.com/mplabcloud/example
MPLAB X IDE v5.40 でアセンブラのコンパイルがででできない
https://ameblo.jp/winter-bear667/entry-12622911975.html