R.I.P弾 特殊対人弾 | タクティカル コム

R.I.P弾 特殊対人弾

先だって、アメリカ国土安全保障省がノリンコ製の新型対人弾薬を購入した!?という記事をアップしました。
http://ameblo.jp/wintac/entry-11763171119.html

ここで、紹介した参考写真の弾、は、別の弾薬であることがが分かりました。
送られてきた写真が間違っていたようで、、、大変申し訳ございませんでした

ということで、その写真の弾薬が、R.I.P弾です。
  

  

まあ、この開発メーカーG2 Researchは、弾薬メーカーとして知られた会社ではないようですが、、、、。

さて、R.I.P弾は、Radically Invasive Projectileの略だそうで、『過激に侵入する弾』というような意味合いのようです。
しかし!!
R.I.Pと言われて、普通、思い浮かぶのは別の意味でしょう。
R.I.Pは、『rest in peace』の略で、「安らかに眠れ」という意味です。
どちらかというと、日本語の「ご冥福をお祈りします」が近いかもしれません。
つまりは、それを意識して命名した弾、ということです。

弾頭は、鉛を含まず銅をCNCで加工しているそうです。
そうでもなければ、こんな複雑な弾頭、作れませんよね。
そのため20発で、45ドル、、、つまり1発2.25ドル、というバカ高い金額になっています。
この形状のため、硬い物質でも貫通でき、人体のように水分の多い軟質の物質では、弾頭が広がった上に分散して高い破壊力を有しています。
弾頭重量は96グレイン、初速は1,265フィート/秒(約386m/秒)です。
実任務で使用される9㎜は、147グレインが多いですから、それと比べればはるかに軽い弾頭です。
そのためこうした特殊形状をしている、ということでしょう。

他のホローポイントと変わらんのでは、、、という話もあるようですが、、、
もし防弾衣を貫通できるとしたら、、、、!!??
コンクリートや木では何とも言えませんが、ケブラーなどのアラミド繊維やダイニーマなどの高強度ポリエチレンのレベルⅢAを貫通できたら、、、とんでもない弾薬になる可能性があります。
弾は貫通力を高めれば破壊力が少なくなり、破壊力を上げると貫通力が少なくなります。
ホローポイントは、アラミド繊維や、高強度ポリエチレンのソフトアーマーで止まってしまいます。
MP7などの4.6mm弾は、ソフトアーマーを貫通することができますが、破壊力の方は、、、『10発当たっても、倒れない』と言われるほど、低いものです。
ネットでは、凄い威力!!なんていわれてますが、凄いのは貫通力だけのこと。

この貫通力と破壊力は、拳銃弾では、なかなか両立できない性能なのです。
まあ、5.56mmのライフル弾は、至近距離で着弾すると弾頭がタンブルしているおかげで高い破壊力生んだりするのですが。。。

ともかく、両立できたら、凄い弾かもしれません。

ということで、参考映像です。
  
メーカーは、相当売込みに力が入っているようで、数多くの映像がアップされています。

http://www.youtube.com/watch?v=mJGH7cDFw7c