島嶼防衛 ・・・・・ 特殊作戦と人事 | タクティカル コム

島嶼防衛 ・・・・・ 特殊作戦と人事

アメリカ陸軍特殊作戦司令部(U.S. Army Special Forces Command)の司令官に、クリストファー K.ハース将軍が上番されたそうです。
ハース将軍は、アフガニスタン、イラクなどで特殊作戦の式を取ってきた方だそうで、、、、。

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アメリカ軍特殊部隊の指揮官に、現場を経験してきた人が任命されるのは、普通の事です。

が、、、、

この普通の人事が、中々難しいんですよね。。。。

特殊作戦を実施する特殊部隊の運用は、通常部隊の運用とは大きく異なるります。
少数部隊で、非正規、非対称戦闘を行う部隊と、多人数と多くの職種を纏め上げて正規戦闘を行うのは、まるで違った戦闘を行うに等しいようです。

物凄く簡単にいうなら、、、
正規戦闘が、「や~、や~、我こそは、、、、」と始まる正々堂々とした戦いなら、特殊作戦は戦う前に相手が寝てるところをやっつけに行くような戦いです。
正規戦闘の理論と、特殊作戦の理論は、まったく違う土俵と言って間違いないようです。

そこで、問題になるのが初期の頃の人事。
特殊部隊を設立した当初というのは、だれも実態をしらないのですから、そこに任官される指揮官の苦労たるや、、、想像を絶するものがあります。

荒谷館長も著書の中で、手探りで特殊作戦群を統率した心情を書かれています。

何せ周囲は、特殊作戦について、おぼろげなことすら判ってない状況ですので、ひたすら説明の毎日なのではないでしょうか?
理解者を増やす、、、内部における重要な作戦なのかもしれません。

正規戦闘しか知らない組織は、初期の状態だと、どうしても正規戦闘ができる人を特殊部隊の指揮官にあてがおうとします。
しかし、正規戦闘の理論を何とか特殊作戦にあてがおうとしても、根本的に異なるので非常に困難な作業になることは請け合いです。

特に、命令系統などは、非常に大きく異なります。
アメリカ軍の場合、現場の指揮は、下士官が取ります。
士官は、離れた場所から、現場の判断を優先させ、現場がやり易いように調整するのが仕事です。
下士官は、長く特殊作戦の現場を経験してきた特殊戦のエキスパートです。
そこに、理論中心に訓練された士官が加わっても、作戦が上手く行かない、といことを経験から知っているのだそうです。

これが正規軍の人には中々理解されない!!
「軍隊は、統率が重要であり、判断は士官がする。下士官の判断などに任せられない!!」という正論が、実は作戦をダメにするのだそうです。

アメリカ軍は、今でこそ、当たり前のように特殊部隊員として特殊作戦を実施してきた人が指揮官として任命されるようになっています。
しかし、実はそうなったのも、この10年くらいであり、そこまでの道のりは物凄い苦労のれんぞくだったとか。
特殊部隊がスムーズに運用され、配慮された人事が実施されるまでは、10年以上掛かるといわれるそうです。

現場でさえ、この状況ですから、、、
その周囲の、お役人さん、政治屋さん、メディアさんなどは、30年くらい掛かるんじゃないですかね。
マニア向けの本を見ても、なかなか内情はわかりませんから。。。。

島嶼防衛には、特殊部隊と、正規部隊のチームワークが必要になるはずです。
敵が特殊部隊を先行上陸させて、次に正規部隊で侵攻してくる場合などでは、柔軟に特殊部隊を投入して、状況に応じて正規部隊に支援させるような運用が想定されるのではないでしょうか???

敵が船員などのふりをして特殊部隊員を上陸させてきたら、警察官等では歯が立ちません。
無駄に現場の損害を増やすだけ。
そのグレーゾーンで、日本の特殊部隊を派遣できるように法律が整備されているのでしょうか?
そこは、どう対応するのかわかりませんが、日本の部隊が心置きなく活動できるようにしてもらいたいものです。

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本気でやるなら、正規作戦に加え、特殊作戦も勉強した方がよいかもしれません。
柔軟な運用、、、、書くと簡単なんですが、頭の固い人が多いですから、実際には相当大変だと思います。。。。。(>_<)