旅の安全性について | 嵐山と桂離宮の間くらいにある旅行会社のブログ

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京都市西京区、嵐山と桂離宮の間くらいにある小さな旅行会社です。
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昨年の秋、(一社)京都府旅行業協会内の青年部の活動で、

救急講習を京都市消防局から受ける例会があった。

内容は、人工呼吸のやり方やAEDの使用方法・・・etc

ベテランも若手も関係無く、熱心に皆集まって講習を受けた。

先日、受け取ったのがこの講習修了証。





裏側には名前と通し番号まで記載が有る。




私達、旅行会社。

添乗員としてお客様の旅行へ同行していると、

その旅先でどの様なハプニングに巻き込まれるか解らない。

勿論、自分自身に降りかかってくるかもしれない。

なので、この例会は添乗員として、また1人の人間としてスキルアップ

出来た、大変価値のある例会だった様に思う。



そんな中、また夜行バスの事故のニュースが大きく報じられている。

またか・・・  と、ため息さえ出る。

犠牲になられた乗客の男性の方、運転手の方の冥福を祈るとともに、

お怪我をされた方が早く回復される様にお見舞い申し上げたい。




2年前の関越道で発生した大事故から貸切バスや夜行バスの運行基準が、

大変厳しくなってからの大事故だ。

今回事故を発生させたバス会社も、勿論コンプライアンスには厳しく

対応し、経営をされていたはず。

しかしながら、このドライバーは11時間連続で勤務をしていた事が解っている・・・



なぜ事故は発生したのだろう・・・?

報道を聞いていると、今回の事故はドライバーの方が

運転中に居眠りをしていたのか、心肺停止状態だったのか解っていない。

でも犠牲になられた男性が「起きろ!起きろ!」と肩をたたいたり、

背中をさすったりしていても反応が無かった様なので、

ドライバーには正常では無い何かが起こっていてのだろう・・・



結局、ハンドルを握るには1人の人間。

距離がある運転にはドライバーが2名要るというルールを作ったり、

ドライバー1名が1日で運転できる距離を短くしても、

今回の様な事故は防げない。

バスを航空機の様にオートパイロットにするとか、運転席を2つにして同時に

2人の運転手がハンドルやブレーキを操作するとか・・・

バスそのものに抜本的な開発を入れなければ無理だ。



そして、なぜバス会社は11時間も運転手を使い続けなければならなかったか???

前のブログでも書いたが ⇒ 「観光バスの安全性」 

規制緩和による価格破壊と長引く不景気による経営難だと思うのだが・・・

とにかく、机上の考え方と現場の声の温度差が一致しなければ、この様な事故はまた発生する。



犠牲になられた方の奥様が、ご主人の倒れていた場所に額をつけて、

「痛かったでしょ・・・」と、泣きながら蹲っておられたのが胸に残る・・・