彼女の洗脳に
かかり始めていたわたしは
気がつけば
涙を流しながら
身の上話をしていた
すると
彼女は言った
わたしが救ってあげる
のひと言を
そして
あれよあれよという間に
本部の在る
地方に連れて行かれることとなる
それでもまだかかり始めだったので
本部に行く前に
家族に相談してからでもいいか
尋ねた
わたし:家族に相談してからでもいいでしょうか?
彼女:(怪訝な顔をしながら)それをすると
家族に罰が当たる。もっと酷い不幸が降りかかるから、わたしが良いっていうまで言わないで。
わたし:えっ…は、はい
勿論わたしに
Noを言わせないための
口実だったのだが
わたしの
家族への思いを利用されたのだろう
話術に引っかかり
それを鵜呑みにしたわたしに
彼女を疑う余地など
残っていなかった