弘前市立博物館で

いのっちに会ったよ💕
国指定重要文化財 猪形土製品 
愛称「いのっち」

かわいいね〜音譜ラブラブ


こういうの見て、
どんな人がなんのために作ったのかな❓
って妄想するのが大好きです。



ホワン、ホワン、ホワワワ〜〜〜ン音譜
(妄想する時の効果音)


〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆〜〜


古代。
豊かな自然の中で古代人たちは
心豊かにくらしていました。



今日も男たちは森へと狩りにでかけました。

男たちの中には大人に混じって
9歳の少年がいました。

一人前の男として狩りの仕方を学ぶために
付いてきたのでした。

大人達はイノシシの親子をみつけ、
容赦なく母イノシシを弓で射って
とどめをさしました。

子イノシシは捕まえて村へ持ち帰りました。
大きく育ててから食べるために。
そして少年はこの子イノシシの
飼育をまかされたのでした。




子イノシシは少年によくなついて
どこへ行くにも
チョコチョコとついてくるのでした。
少年はこの子イノシシが可愛くて
仕方ありません。

あまりに可愛がるので父親が
「あまり情けをかけては別れが辛くなるぞ。
 それは村の皆の食料なんだからな。」
と、たしなめるのですが、
少年は不機嫌になって
「そんなのわかってるよ!」
と、声を荒げるのでした。


少年は子イノシシとの別れが
いつか来るとは分かっていても
もっとずっと先の事だと思っていました。





月日は経ち、
少年は体も大きくなり
声変わりが始まりました。
子イノシシもまた、
大人のイノシシと変わらないくらい
大きくなりました。
でも相変わらず仲良しでした。


大人達は少年に聞こえないように
こんな話をするのです。
「そろそろ食べてしまったほうがいい。
 これ以上一緒にいてはもっと辛くなる。
 かわいそうだけど
 生きていくためには
 乗り越えなければいけない。」


ある日、少年は父親に頼まれて
隣村へと向かいました。
用事を済ませて村に戻ると
村は美味しそうな匂いでいっぱいです。
これは‥肉の焼ける匂いです。
「⁉️」

そして子イノシシの姿もありませんガーン


少年は急いで母親たちのいる
調理場へ向かいました。
調理場では母親を含め数人の女たちが
皆の食事の支度をしていました。

「俺のイノシシは❓」

少年の声に女たちは困ったように
顔を見合わせて、
最後に少年の母に
あなたから言って、と促すのです。

少年の母親が

「お前には悪いけど‥
 今日食べるってお父さん達が‥」

少年は激怒します。

「だったら一言言ってくれよ💢」

少年は子イノシシの可愛い姿を思い出しては
最後にお別れができなかった事を
とてもとても悔しがりました。



その日の夕食。

村人皆で久しぶりにお肉をたべました。
あの子イノシシの肉です。

大人も子供も、
お年寄りも、
妊娠している人も、
狩りで怪我をした人も、
長い間病気で伏せている人も、
皆口々に美味しい、と
お肉を頬張りました。

少年も美味しそうな匂いに負けて
お肉を頬張るのでした。
そのお肉の美味しいことといったら‥
美味しければ美味しいほど、
可愛い子イノシシの顔が浮かび
涙が溢れます。

俺の可愛い子イノシシ。
俺のこと恨んでるかな。
怖かったかな。
痛かったかな。
最後にもう一度会いたかった。
大好きだったよ。
美味しいよ。
ごめんよ。
ありがとう。


少年の中で色々な感情が渦巻いていました。
涙をこぼしながらお肉を食べている少年。
その姿を村の大人達皆が
優しく見守っているのでした。

「強くなれ」










その後、
少年は可愛かった子イノシシを思い出して
土で人形を作りました。

しなやかで繊細な少年の手が
粘土をこねては
子イノシシの形を作り上げていきます。

コロンとした体、
しっかり突っ張った四肢、
つんと突き上がった鼻先、
ピョコンと立ったしっぽ。

その場にいなくても
少年の頭の中には生き生きと動く
子イノシシの映像が浮かぶのです。

本当は無かったけど
あったらかっこいいだろうな、と
入墨模様も施しました。

形づくった粘土を焼いて
出来上がった『いのっち』

大人達は
「そっくりじゃないか。
 上手なもんだ。」
と、少年の才能に驚きました。



こうして『いのっち』は作られ、
生涯少年の宝物となったのでした。









〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆ 〜〜☆〜〜



‥‥という私の勝手な妄想ですてへぺろ


展示の説明には祭祀に使われたらしい事が
書いてあったけど、
私はそれよりも

可愛い、愛しい、会いたい💕

そんなイメージを持ちました。




あなたはいのっちに会ったら
どんなイメージを持つかな❓