心筋梗塞では、胸痛や左肩痛、背部痛、心窩部痛など多彩な症状が出る。
実は心筋梗塞を疑うには、一つ注目すべき事がある。
心筋梗塞は、
「日常生活を行っていた人が突然症状に襲われる」のが特徴なのである。
これを「sudden onset=突然発症」と言う。
この突然発症という状態を如何に見破るのか。
ヒトは、
「突然生命の危機に襲われた時の状況を克明に記憶している」モノだ。
心筋梗塞という、生命の危機に襲われた時の記憶を呼び覚ます質問がこれだ。
「症状が出た時には何をしていました?」
この質問で十分だ。
強烈な症状に襲われたハズの心筋梗塞患者は、必ず何をしていたのかを答えてくれる。
例えば、下のような返答は危険だ。
「朝散歩をしていたら、急に腹が痛くなった」
「夜テレビを見ていたら急に背中が痛くなった」
これらの答えは、患者が何かをしていた時に症状が出たと説明してくれているのである。
この場合は真っ先に心筋梗塞を疑わなくてはならない。
心電図を直ちに取りながら、ルート確保。
なお、心筋梗塞を疑ったなら、絶対に歩行させてはいけない。
何故なら、患者が院内で突然CPAになり得るからだ。
今日の安全な救急を行うためのオキテ。
「突然発症かどうかを見破る事」
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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