photo:01



アナフィラキシーで多いのは「蜂刺され」だ。

しかし、身近にはより多くの危険がある。

例えば、歯医者さんで使う麻酔薬。

キシロカインショックと言うが、一旦起こるとあっという間に意識不明に至る事もある。

食物によるアナフィラキシーも馬鹿には出来ないので、主要な7品目(卵、乳、小麦、エビ、かに、そば、落花生)は表示が求められている。

アナフィラキシーはいつ起こるか分からない。

今日の救急のオキテ

「顔が痒くなって息苦しさを感じたら、躊躇なく救急要請!」

最後まで読んで頂いてありがとうございました。






iPhoneからの投稿

photo:01



熱があるというのは、体の不調を見分けるサインだ。

では、状態が悪化するのではないかという熱とは?

それを評価する問診がこれだ。

「全身がガクガク震えて、歯がガチガチ鳴ったりしませんでしたか?」

急速な発熱を示唆する「悪寒戦慄」という症状だ。

これは、敗血症といって、細菌が血液中に侵入し全身を駆け巡っている状況だ。

この状況の内にいち早く助ける、つまり感染症の正体を見抜く事が肝心。

ただし、抗生物質を使う前に必ず行う検査がある。

それは、血液培養を2セット提出しつつ、血液の塗抹をグラム染色する。

これだけは必ずして頂きたい。

ちなみに、抗生物質を使用している場合は、血液培養は判断不可能である。

「熱が38度以上の場合血液培養提出」このような指示はもっての他だ。

今日の救急のオキテ
「悪寒戦慄がある場合、急変を念頭に置く」

最後まで読んで頂いてありがとうございました。


iPhoneからの投稿

photo:01



息切れは非常に評価しにくい症状だが、見落としできない。

心臓疾患(うっ血性心不全、狭心症)、肺疾患(肺塞栓)が隠れているからだ。

それでは、評価をする為の問診とは?

それがこれだ。

「ここ最近は立ち止まらずにどれくらいの距離を歩けますか?」

大事なのは、患者の一ヶ月前と現在の状況を評価する問診をすることだ。

「一ヶ月前に歩けていた距離が現在は歩けなくなっていたら危険」なのである。

聴診と浮腫のチェック、安静な状態で行うサチュレーションモニターや心電図、胸部レントゲン、採血を駆使して評価を慎重に行う。

間違っても心疾患、肺疾患を否定できない内に、負荷をかける検査は厳禁である。

今日の救急のオキテ

「労作時息切れを訴える患者は、問診で重症をチェック」

最後まで読んで頂いてありがとうございました。




iPhoneからの投稿

photo:01



「人の痛み」は評価しにくい。

痛みの感じ方というのは個人差がある。

「この部位のこれほどの痛みだからこの疾患」
このように単純明解になれば、救急の現場では苦労しない。

そこで、今回は重篤な疾患を考慮しなければならない、痛みに伴う随伴症状に注目したい。

それがこれだ。

「患者の全身に感じる冷や汗」

冷や汗は、普段日常でも自覚する事ができる。

「緊張した時に流れる汗」
脇や背中に限局して流れる冷たい汗だ。

この冷や汗は、交感神経が刺激される事で生じる。

その冷や汗を全身にかくというのは、体の異常事態を知らせているサインなのだ。


「何らかの痛みを訴え、全身に冷や汗を認めた患者」
まず、心筋梗塞や急性大動脈解離といった心血管系の重篤な疾患を考えなくてはならない。


今日の救急のオキテ

「全身に冷や汗をかいてる患者は重症」


最後まで読んで頂いてありがとうございました。



iPhoneからの投稿

photo:01




心筋梗塞では、胸痛や左肩痛、背部痛、心窩部痛など多彩な症状が出る。

実は心筋梗塞を疑うには、一つ注目すべき事がある。

心筋梗塞は、
「日常生活を行っていた人が突然症状に襲われる」のが特徴なのである。


これを「sudden onset=突然発症」と言う。

この突然発症という状態を如何に見破るのか。


ヒトは、
「突然生命の危機に襲われた時の状況を克明に記憶している」モノだ。

心筋梗塞という、生命の危機に襲われた時の記憶を呼び覚ます質問がこれだ。

「症状が出た時には何をしていました?」

この質問で十分だ。

強烈な症状に襲われたハズの心筋梗塞患者は、必ず何をしていたのかを答えてくれる。


例えば、下のような返答は危険だ。
「朝散歩をしていたら、急に腹が痛くなった」
「夜テレビを見ていたら急に背中が痛くなった」


これらの答えは、患者が何かをしていた時に症状が出たと説明してくれているのである。

この場合は真っ先に心筋梗塞を疑わなくてはならない。

心電図を直ちに取りながら、ルート確保。

なお、心筋梗塞を疑ったなら、絶対に歩行させてはいけない。

何故なら、患者が院内で突然CPAになり得るからだ。

今日の安全な救急を行うためのオキテ。

「突然発症かどうかを見破る事」

最後まで読んで頂いてありがとうございました。










iPhoneからの投稿