喫茶店でアルバイト中、
店先に不思議な色のハトが来ているのに気付いた。
羽が、桃色がかった灰色で
尾っぽが、ごく薄い水色のような白。

何てきれいな色合いなんだろう、と見惚れる。
こんなハト、見たことないや。

どんなに人が通っても、逃げることなく
一心に石畳の隙間に落ちている何かをついばんでいる。
店の前を行ったり来たりしながら、
美しい羽と尾っぽとを、惜しまず雑踏に晒している。

飛んでいった、と思うとまだ留まっている。
そんなことを繰り返して、ハトはいつのまにか
本当に姿を消していた。

ああ、目に染みるようなあの色。

心持ち冷たい風が、花粉混じりの空気をかき混ぜる
3月のある日。