停止した観覧車の中から、自 分の部屋にいる
自分の姿を見てしまったミュウ。
嫌いだが、いつも性の予感を漂わせていた男と絡み合う自分。
気分が悪くなる。この世の全てに悪意がある。
これだけリアリティがあって、核心を突いていて
かつセクシュアルで露骨で、いやらしい場面があったか。
いつも眺めている風景の中に自分が溶け込み、
こちらの意思に反する行為を働くところを想像すると、
背中にざっと悪寒が走る。
人は、もしくは人の乗り物は日に日に速くなる。
そうやって、見てはならないもう一人の自分を振り切る。
でも、速さが解決にならないことは自明だ。
我々はいつも同時に、ひとつの風景の中にいるのだから。