いつも人を見ている自分にとって、
春の気配は、人が運んでくるもの。

ホームに上がった瞬間、
風にのって広がるコーヒーの匂い。
生の桃をクラッシュしたような、
甘いオードトワレ。
冬より空気が乾いてきて、気温も上がって、
香りも濃くなる。
誰かがくしゃみしている。

新しいものに触れることは、最良のビタミン。
旅は、生きることにとって食事のように必要なもの。
でも、今回の旅を終えて辿り立いた先には
2・3の小さな痛みがあった。

部屋の片づけをしていると、
むかし落として壊した陶器のケースのかけらが。
模様を頼りに、くっつけてみる。
おっと、足りないや。すぐに直せばいいものを。
苦笑い。