椎名兄にそういう歌があって (他は良く知らないんだけれども
j-waveのゼロ・アワーの挿入歌で使われていたのを聞き
去年の秋だったか、アルバムを借りてきた。
スコッチの香りのような、何となく大人の空間を思わせた。

東京に通い詰めて、踏破したしたような気分になって
出かけるのもつまらなくなってしまう。
あれも知ってる、これも知ってる、って。
東京は、昔はもっと未知の場所で
表通りを少し入った路地を歩くだけでも、
高揚で気が張り詰めた。
ささやかな対象に、必死でシャッターを押した。
あれはいい写真だったな、と今でも思う。

で、自分は東京を本当に知っているか。
否。

細い路地の住宅街を誰かが横切る時、
つぶれそうなバーの暗い室内から知らない音楽がもれてくる時、
郷愁と、あこがれと、高揚が入り混じったような
あの何とも言えない気分に、いつでも引き戻される。