住所の表記を例にして、
日本語は広いところから狭いところへ
英語は狭いところから広いところへ
というように、ものごとの捉え方が真逆だということ。
そして、英語話者が末広がりにものごとを捉えるのは、語順にヒミツがある、というところまででしたな。
今回は、いよいよそのヒミツに迫ります。
まず、次の文章を比べてほしい。
I put my cell phone on the chair.
僕は携帯をイスの上に置いた。
日本語でこの状況を表現する文章はあと何パターンか可能。
たとえば、
僕はイスの上に携帯を置いた。
でもいいし、
携帯をイスの上に僕は置いた。
でもいい。状況は全く変わらない。意味も同じ。
特に何かが強調されるわけでもない。
なんとなく、最後の文が文学的な匂いがする、という程度。
ところが、英語はこうはいかない。
My cell phone on tne chair I put.×
I on the chair my cell phone put.×
文学の香りどころか、全く意味が通じなくなってしまう。
日本語が語順を変えられるのは、「を」「は」「に」などの助詞がついているおかげであるのは、皆さんご存知のとおり。
「は」や「が」がついているものは主語だとわかるので、どこにあろうと主語が路頭に迷うことはない。
助詞は、言うなれば「言葉の迷子札」なのだ。
では迷子札がない英語は、何をもって主語や動詞や目的語を見分けるのか?
それは、順番 である。
英語は順番に意味があるのだ。
最初に主語、次に動詞がきて、そのあとは動詞の種類によって5パターンあるぜ、というのが、高校に入って真っ先に習う「5文型」。
例の、SV
SVC
SVO
SVOO
SVOC
とかいう、あれですな。
しかーし、Wingsメソッドはこんな説明はしないのである。
「小学生にもわかる英文法」が、Wingsのモットーだからね。
説明というのは、「あー、なるほど!そうなのか!」という感動が、脳神経回路をサーキットのごとく駆け巡ってなんぼである。
うーん、自分でハードルを上げすぎているような気がする。
ま、いいか。
なぜ英語は順番に意味があるのか。
それは、英語はとてもヴィジュアル的な言語だから。
前回、住所表記を例に出したのも、英語の思考を、文字や文章ではなく、見たままの感覚で捉えてほしかったから。
さっきの例文、覚えてます?
携帯をイスに置いたっていうあれね。
日本語の文章の通りに、それぞれの単語の絵を並べると、こうなる。


僕 携帯 イス 置いた
単語を並べただけでも意味はだいたいわかるが、幼い子どもや外国人が使うカタコトの日本語に聞こえる。
(我々関西人は普通にこういう会話をするが・・・)
英語の場合はどうだろう。



I put my cell phone the chair
ほとんど文章になっている。
足りないのは位置情報の on だけ。
それ以外は完ぺきな英文である。大人が話す言葉。
それだけではない。
この絵の並びが、動作の順番になっているのがわかるだろうか。
ちなみに、put という動詞は、手で何かを持って、どこかに持っていく動作である。その場所がイスの上なら「置く」、カバンの中なら「入れる」という日本語になる。
つまり、僕が、手で、携帯を(持って) イスに。
自分でやってみればわかる。
ほら、動作の順番で、単語を並べているだけでしょ?
しかも、「僕」という動作の主体を始点に、だんだん動作が広がっていくのがわかるだろうか。
動作を見たまま並べると、自然にズームアウト、末広がりになるっちゅうわけだ。
だから、英語では場所を表す言葉は、基本動作より後に来る。
時は3次元では表せないので、場所のさらに後に来る、というわけ。
どう?簡単でしょうが。
これが、英語の語順のヒミツ、であります。
英文法は難しくなんかない。
難しいと感じるのは、簡単な英語を難しい日本語にしようとするから。
英語は英語のまま、見たまま感じれば、なーんにも難しくない。
「なーんだ!そうなのか!」ってなりました?
ストッパーははずれましたか?
(ホントは動画で説明したいところなんだが)
とにかく、英語が難しいという思い込みを捨ててほしい。
何事もそうだけど、自分で自分の可能性を狭めることほど、もったいないことはない。
次はいよいよstep 3 トレーニング。
英文法の呪縛から解放されて、のびのびトレーニングしよう!
そして、そろそろ発音もやらないとね。
これも、基本を押さえてトレーニングすれば大丈夫だから、安心して。