また寝た。
しかも、吹き替え版なのに。
なんか、おまけの短編が頭に付いていること。
ストーリーが始まるまでの派手な画のシーンが
思いの他、長いこと。
が敗因か。
うーん。どうかなあ。もういいかなあ。
よかった。本当によかった。
都会に出たオシャレ弟フォトグラファーと
地元に残った地道兄ガソリンスタンドマン。
お互いに人として隠している本性みたいのを
兄弟って見抜いているけど
それを正直にぶつけ合うことなんかない。
はずなのに、それがぶつかる瞬間を
目の当たりにして、気分悪いけど
すげえ。
身内にだって、何もかもをさらけ出して
生きている訳じゃないからなあ。
母親が死んで、家族全体に、(親父も含めて)
ガタが来るところも、リアルにすげえ。
ああ、一言一言、刺さった。
オダギリジョーのオシャレぶりがまた
きっちりはまってて、これまたすげえ。

田舎出身じゃない人が見たら、
どんな風に感じるのかなあ。
オレは思い切り打たれたけどなあ。
地元への微妙な距離感とか。
ゆれる
自然の力をもらって、ちゃんと返してた時代。
それが神話に語られる時代だそうだ。
この本で現代から旧石器時代までを
どんどんタイムスリップしていく。
いろんな断片から過去にもぐっていくのが楽しい。
昔の話だと、熊も人間と一緒で、等価で、尊かった。
人間と分けて考えないところがすごいんだ。
まとめて、みんな、塊でありがたがる。
人間も熊になるし、熊も人間になる。
で、そういうことができなくなる瞬間を、
ものすごく恐れていた。ようだ。
自然の力を自分の中に取り込んでしまって
その力を自分の中から全開に使う。
それが、王様らしい。昔はいなかったんだって、王様。
自然を食べて、自分の中に取り込むことは、
人間を食べてしまうことになる。
昔は、やばいなあって感じあったのに、そんなの
簡単に忘れちゃった。
それが、文明ってやつらしい。
まとまってないけど、心を打った感じを。

今、こういうところに戻ってきている。
自分の中の世界で大事にするべきこと。

熊から王へ?カイエ・ソバージュ〈2〉