12歳くらいから成人するまでの幼なじみとの紆余曲折。

田舎と都会の人間関係の作られ方の違い。

もともと同じところにいても、育つ環境でどんどん変る人間。

変らない部分。

「ゆれる」でも思ったけど、やっぱりローカル(対東京)という

カルチャーは日本にとってはすごく大きいなあ。

東京で生きることと地方で生きることには

時間がたてばたつほど浮き上がる何かがある。

収入とか仕事とかもそうなんだけど、メンタルが違うと思う。

いつの間にか、中学の友達とかほとんど音信不通。

会っても無理するしかないんだろうか?

それとも変らない部分で心の底ではつながるんだろうか?

最近、思う。

変らないというよりも変えられない部分っていうのはあって

それで人間は生きる力を持っていくんだと。

砂時計
赤紙みたいに「イキガミ」という紙が

政府から届くと、あと一日しか生きられない。

という設定の近未来SF。

ストーリーランドやってるときにしこたま

星新一とか読んでたから、この手の設定は死ぬほど頭に入っている。

その記憶がうわあああとフラッシュバックして

頭の栓がポンと抜けたようになり、くらくらした。

思ったよりも頭の中には、凄い量の文字があるんだなあと。

一杯、読んだなあ、本。しかも中身というより構造ばかり考えて。

仕事で身に付くスキルってあるんだなあと思う。

漫画は読みやすい。ただ頭に残るエピソードないんだなあ。

一歩踏み込んで、独特ってことはなんだろうと思う。

違和感がないんだな。正統なSF。

これで何かひとつでも、妙な点があると面白いってなるんだろうなあ。

イキガミ
松たか子主演、蜷川幸雄演出の舞台。

当日券。ブンカムラ前に並ぶ。石に直に座る。

人に見せるモンって何かが分からず

ひたすら見ていた学生時代の原点を思い出す。

並ぶ必要もないだろうに、大人なんだから。

でも、並ぶことが楽しいのだ。だからいいのだ。

出来映えとか舞台の意味とかを語る前に

人間がやるエンターテイメントだから、人ヂカラが大事だ。

舞台出るだけで、喋るだけで、グッとくる感じ。

松たか子がすごいなあ。神がかるなあ。

どうしようもなく客を集める力があるということを

モノを作る人は気がついた方がいい。

集まらないということは力がないということを

認めた方がいい。

マネジメントやプロデュースのせいにする人もいるけれど

たぶん、本当に力があれば、人を集めるエンターテイメントに

引き寄せられる。そういう時代に僕らは生きている。

新しいから認められないとか、引く。

この時代に芸術をやる以上、儲けなかったら負けだと思う。

だから、スゴいのだ、一声で客をつかむ松たか子。

ひばり