障害を持ってたって、個性は消えない。

身体がかなり動かなくっても、その悪態ぶりは変らない。

海外のドキュメントの寄り添いは、本当にクールだ。

そこにあるから、まま撮る。どう見えるか?というよりも、まずは撮る。

手術とか撮る時とかも、もう対象として遠慮なく撮る。

日本人のカメラの使い方とちょっと違う。

だから、なんだか突き放したカッコ良さのあるドキュメントが撮れるんだと思う。

出てくるキャラクターが、ほんと漫画。しかも、みんな車いすで異形の凄みあり。

欧米の方々は、本当に個にこだわるんだなあとひしひしと感じる。

共生とかない感じ。ギリギリと自分のあり方を押してくる。

グッと気持ちは入っていかないが、これはきっと民族性だろう。

そして、だからこそ、静かにプライドが燃える様が立つ。

そこが、いちばんぐっとくる。



マーダーボール
時間の感じ方を木っ端微塵にしてくれる

非常に刺激的な展示ではあるのだが

いかんせん、物事が変わるスピードが遅い。

ゆっくりとゆっくりと変わる映像の波なので

ひとつを10分くらいじっくり見ないと

なんだ?なんだ??なんだあ???と怒りさえ覚えて

あっという間に展示が終わってしまうはめに。

「わかる?」って通り過ぎる人がみんな言っていたけど

こういうのって「わからん」し。理解しないで感じた方が得なのだ。

大人だから味わえる、アホになって浴びる刺激物。

ミレニアムの天使という作品はちょっとワンダフル。

宇宙が生まれるビッグバンみたいなものを感じた。

目の前で、少しずつ、リアルに世界が生まれる瞬間を感じることができるのは、

美術館ならではの神秘体験で、心地よい。

ストップマインドでは、ドラッグのバッドトリップな感覚を。

この展示は、本当にある一点の立ち位置しか楽しめない。

けど、みんな気づかずに通り過ぎていってた。

探れば、面白いのに、粘り弱い。楽しみを見つけることに。

「漂流」「クロッシング」も愉快。

とにかく無駄に時間をかけて、普段の時計を捨てないと楽しめない。

忙しいとか言ってる場合じゃないのね。

ビル・ヴィオラ
「常磐ハワイアンセンター」現スパリゾートハワイアンズ

さらによくわからん名前になってるなあ。書いてみると。

もともとは炭坑の街の生き残りをかけた再開発事業だった、この施設。

炭坑の女子が、ハワイアンの踊りにかけた実話。

つくばとか学園都市とかいうけど、メンタリティのベーシックは

やはり、ジョーバンなのだなあ。

そして、世間のイメージはジョーバンは東北なのだなあ。

引っ越してすぐ、駅はリアルに平屋だったし、1時間に一本しかなかったし。

そんなところがよかったのだ。だから、ありえないくらい走り回れたのだ。

田んぼの用水路に落ちたりもできたのだ。

何が「研究学園都市」なのだ?作りあげた街はなかなか地に足がつかない。

自分のルーツは「ジョーバン」という言葉とともにあるなあ。

映画は泣けます。三丁目の夕日とかのテイストだな。

ここにノスタルジーがある人、結構今多いのね。映画館中がすすり泣き。

松雪泰子、ひさびさにはかなく美しく。蒼井優は、すすり泣きがいいな。

ダンスってスローにすると、なんだかグッと気持ち入るのは、

いつもは見落としてる何かが浮き上がってくるからだろうか?


フラガール